メキシコ料理を家で作ろうとすると、最初にぶつかるのは「何から買えばいいのか」だ。レシピを開くと、チポトレ、マサ、グアヒージョと聞き慣れない名前が並ぶ。全部そろえる必要はない。
メキシコ食材は、使う頻度と「代わりがきかないか」で優先順位がはっきり分かれる。タコスを1回作るだけなら3品で足りる。モーレまで作りたい人は10品目まで進めばいい。
ここでは日本の通販や輸入食品店で手に入るものに絞って、買う順番にランキングした。各商品の取り扱い状況は2026年10月時点のもの。
順位の付け方と、買い揃える順番
順位は「よく使うか」と「日本の食材で代用できないか」の2つで決めた。上位ほど出番が多く、ほかのもので置き換えにくい。
1段目は、開けたらそのまま使えるもの。トルティーヤやサルサならスーパーやカルディでも見つかる。タヒンやバレンティーナは、通販で探したほうが確実だ。2段目は料理の味の芯になる缶詰で、楽天や専門通販で探すことが多い。3段目は一から生地やソースを作る人向けで、ほぼ通販でしか手に入らない。
順位と段は完全には一致しない。3位のチポトレは2段目の食材だが、1缶あるだけで料理の味が大きく変わるので上に置いた。
| 順位 | 食材 | 主な使い道 | 開けたあとの保存 | 買える場所の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | トルティーヤ | タコス、ブリトー、ケサディーヤ | 冷凍 | スーパー・カルディ・通販 |
| 2 | サルサ | タコス、ナチョス、卵料理 | 冷蔵 | スーパー・カルディ・通販 |
| 3 | チポトレ・イン・アドボ | 煮込み、チポトレマヨ | 小分けで冷凍 | 楽天・専門通販 |
| 4 | バレンティーナ | 卓上のホットソース | 常温〜冷蔵 | 楽天・専門通販 |
| 5 | タヒン | 果物、ビール、ポップコーン | 常温 | 楽天・輸入食品店 |
| 6 | ハラペーニョの酢漬け | タコス、ピザ、サンドイッチ | 冷蔵 | スーパー・コストコ・通販 |
| 7 | リフライドビーンズ | ブリトー、トスターダ、付け合わせ | 冷蔵で数日 | 楽天・専門通販 |
| 8 | トマティーヨ缶 | サルサ・ベルデ | 冷蔵で数日 | 楽天・専門通販 |
| 9 | マサハリナ | 手作りトルティーヤ、タマレス | 常温(密閉) | 楽天・専門通販 |
| 10 | 乾燥唐辛子 | モーレ、エンチラーダのソース | 常温(密閉) | 楽天・専門通販 |
日本で買えるメキシコ食材おすすめランキング
1位 トルティーヤ|まずはここから
メキシコ料理の主食。これがないとタコスにならない。
日本で手に入りやすいのは小麦粉のフラワートルティーヤで、柔らかく巻きやすい。ブリトーやケサディーヤにはこちらが向く。現地のタコス屋の味に近づけたいなら、トウモロコシのコーントルティーヤを選ぶ。香ばしさがまるで違う。
コーンは冷凍で売られていることが多い。使う分だけ出して、フライパンで両面を軽く焼くと香りが戻る。
トウモロコシで作る本場のタコス用。冷凍で届くものが多く、使う分だけ焼いて戻す。
小麦粉の柔らかいトルティーヤ。ブリトーやラップサンドに巻きやすい。
2位 サルサ|迷ったらエルデスのカセラ
トマト、玉ねぎ、唐辛子を刻んだソース。タコスにかけるのはもちろん、目玉焼きやチップスにも合う。1瓶あると冷蔵庫での出番が多い。
メキシコのスーパーで定番なのが、エルデス(HERDEZ)のサルサ・カセラ。具が大きく、トマトの酸味がしっかり残っている。日本の市販品より辛さは強めなので、苦手な人はマイルド表記のものから試すといい。

メキシコの家庭で定番の、具が粗く残ったトマトのサルサ。
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日本のメーカーのものも含めて辛さ別に選びたいなら、サルサソースおすすめ10選|辛さ・使い方で選ぶ市販品で比べている。
3位 チポトレ・イン・アドボ|これで一気に本場の味になる
燻製したハラペーニョを、トマトと酢のアドボソースで煮込んだ缶詰。燻した香りと甘み、後からくる辛さが同時に入る。日本の調味料では、この燻製の香りがどうしても作れない。
使い方は簡単だ。1本を刻んでマヨネーズに混ぜればチポトレマヨ。鶏肉の煮込みに入れればティンガになる。
メーカーはラ・コステーニャ(La Costeña)やサン・マルコス(San Marcos)が流通している。1缶で何回分もあるので、開けたら製氷皿で小分けにして冷凍しておく。

燻製唐辛子をアドボソースで煮込んだ缶詰。刻んでマヨネーズに混ぜるだけでチポトレマヨになる。
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4位 バレンティーナ|卓上に置く1本
メキシコの食堂や屋台のテーブルで、よく見かけるホットソース。ハリスコ州のサルサ・タマスラ社が作っている。
タバスコと比べると酸っぱさが穏やかで、とろみがある。辛さより旨みが先に来るので、ポテトチップスやフライドチキンにもたっぷりかけられる。黄色いラベルが普通の辛さ、黒いラベルが辛口。
酸味が穏やかで、とろみのあるメキシコのホットソース。黄色ラベルと黒ラベルの2種類。
5位 タヒン|果物にかける粉
チリ、ライム、塩を合わせた粉末調味料。メキシコではマンゴーやスイカ、きゅうりに振って食べる。
甘い果物に、しょっぱくて酸っぱくて少し辛い粉。最初は妙な組み合わせに思えるが、カットパインやメロンで試すと分かりやすい。ビールのグラスの縁に付けるのも現地でよく見る使い方だ。料理の材料というより、おやつや飲み物に使う人が多い。
チリとライムと塩の粉末。カットフルーツに振るのがメキシコ流。
6位 ハラペーニョの酢漬け|にんじん入りを選ぶ
メキシコの「ハラペーニョ・エン・エスカベチェ」は、唐辛子だけでなく、にんじんと玉ねぎも一緒に漬けてある。輪切りのハラペーニョだけの瓶より、こちらのほうが付け合わせとして使いやすい。
タコスに乗せるほか、刻んでピザやホットドッグに。漬け汁は少し足すだけでサルサの酸味の調整に使える。
にんじんと玉ねぎと一緒に漬けたメキシコ式のハラペーニョ。
7位 リフライドビーンズ|ブリトーの中身に
煮た豆をつぶしてラードや油で炒めたもの。メキシコ料理の付け合わせとして、ご飯と並んで皿に乗っている。
缶を開けて温めるだけで使える。トルティーヤに塗ってチーズを挟めばブリトーの土台になる。茶色いピント豆の「バヨ」と、黒豆の「ネグロ」があり、黒豆はやや軽い味だ。

つぶした豆を炒めたメキシコの付け合わせ。温めてトルティーヤに塗るだけでブリトーの具になる。
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8位 トマティーヨ缶|緑のサルサを作るなら
トマティーヨは、緑色の小さなトマトのような実。これをミキサーにかけたのがサルサ・ベルデ(緑のサルサ)で、赤いサルサより酸味が鋭い。
生のトマティーヨは日本ではほぼ出回らず、扱う専門店でも夏の時期だけ。普段使いなら缶詰で十分だ。缶の中身に玉ねぎ、にんにく、青唐辛子、パクチーを加えて回せば、10分で作れる。

皮をむいたトマティーヨの水煮。ミキサーにかければサルサ・ベルデの土台になる。
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9位 マサハリナ|トルティーヤを自分で焼く
ここから先は、本格的に作りたい人向けになる。
マサハリナは、石灰水で煮たトウモロコシを乾燥させて粉にしたもの。水を加えてこねるだけでトルティーヤの生地になる。普通のコーンミールやコーンフラワーでは代わりにならない。生地がまとまらず、焼くと割れる。
定番の銘柄はマセカ(MASECA)。焼きたてのコーントルティーヤは、冷凍品を戻したものとは香りがまったく違う。タマレスの生地にも使える。
トルティーヤやタマレスの生地になるトウモロコシ粉。水でこねるだけで生地がまとまる。
10位 乾燥唐辛子|モーレやエンチラーダに
メキシコの赤いソースの多くは、乾燥唐辛子を戻してミキサーにかけるところから始まる。種類ごとに役目が違う。
- アンチョ — ポブラノを乾燥させたもの。辛さは控えめで、干しぶどうのような甘い香り
- グアヒージョ — ソースの赤い色と酸味を出す。辛さは中くらい
- アルボル — 細くて小さい。辛さを足す担当
最初に1種類だけ買うなら、アンチョが使いやすい。辛さが穏やかなので、量を間違えても食べられないほどにはならない。
ポブラノ唐辛子を乾燥させたもの。辛さは控えめで甘い香りがある。
赤いソースの色と酸味を出す乾燥唐辛子。
メキシコ料理に合わせるビールとテキーラ
料理がそろったら、飲み物もメキシコのものにしたい。こちらは自社の通販 KOKYO MARKET で扱っている。食材は置いていないが、メキシコのビール3銘柄とテキーラがある。
辛いサルサやチポトレの料理には、苦味の少ない軽いラガーが合う。どれもライムを搾って飲むことが多い銘柄だ。

メキシコのビールの代表格。軽くて苦味が少なく、辛い料理の横に置きやすい。
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メキシコ北部の町の名前を持つラガー。現地では塩とライムを添えて飲む。
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1899年から続く銘柄。すっきりした飲み口で、タコスやセビーチェに合わせやすい。
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メキシコのテキーラ。ライムとソーダで割ると食事と一緒に飲みやすい。
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コロナにライムを入れる理由や、銘柄ごとの飲み方はコロナビールのライムはなぜ入れる?メキシコビールの飲み方とおすすめ銘柄にまとめた。テキーラの熟成ごとの違いはテキーラの種類と違い|ブランコ・レポサド・アネホを飲み比べで比べている。
メキシコ食材はどこで買えるか
ランキングの1〜6位は、カルディや輸入食品に強いスーパーでも見つかることがある。ただし銘柄は店によってばらばらで、エルデスやバレンティーナのような現地ブランドまで置いている店は少ない。
7位から下、特にチポトレ、マサハリナ、乾燥唐辛子は、実店舗ではまず見かけない。探すなら通販になる。
→ メキシコのビールとテキーラを扱う。アジアの食品や世界のビールと一緒にまとめて頼める
- 楽天市場
→ 缶詰、粉、乾燥唐辛子、ホットソースまで、ほとんどの食材が出品されている。銘柄名で検索するのが早い
- メキシコ料理の専門通販
→ 冷凍のコーントルティーヤやタマレスなど、生ものや冷凍品はこちらが強い
缶詰や粉、乾物は常温で日持ちするので、同じ店でまとめて頼むと送料を抑えやすい。冷凍のトルティーヤは冷凍便になるため、ほかの常温品とは別に送料がかかることが多い。
店ごとの品揃えや送料は、メキシコ食材が買えるスーパー・専門店・通販まとめで詳しく比べている。タコスの材料だけでいいなら、タコスの材料はどこで買える?トルティーヤ・シーズニングの入手先のほうが近道だ。
買う前に知っておきたいこと
一度に使う量が少ない食材が多い。チポトレは1回に1〜2本、乾燥唐辛子も数本で足りる。開けたチポトレは小分けにして冷凍、乾燥唐辛子は密閉袋に入れて冷暗所へ。これで数か月は持つ。
辛さの表記は、日本の商品の感覚より一段強いと思っておいたほうがいい。「マイルド」と書かれたサルサでも、日本の中辛くらいの辛さのものがある。
最初の買い物は、トルティーヤ、サルサ、チポトレの3つで十分だ。これだけでタコスとチポトレマヨが作れる。物足りなくなったら、表の下のほうへ1品ずつ進めばいい。



