アメリカのスーパーのシリアル売り場は、通路がひとつまるごと箱で埋まっている。マシュマロ入り、虹色のリング、シナモンシュガーをまぶした四角いもの。どれも朝ごはんというより、お菓子に近い。
日本のスーパーに並ぶのは、ほとんどが国内メーカーのコーンフレークとグラノーラだ。アメリカの箱は探さないと出てこない。
ここでは12品を、編集部のおすすめ順に並べた。基準は「日本のシリアルにない味かどうか」と「日本で手に入れやすいかどうか」。売上の順位ではない。1品ごとに、近所で買えるのか、ドンキやカルディで運がよければ見つかるのか、通販でしか手に入らないのかを書いてある。
アメリカのシリアルが日本のものと違うところ
まず甘さの方向が違う。日本のシリアルは牛乳をかけて食べる前提で、甘さは控えめに作られているものが多い。アメリカの子ども向けシリアルは箱から直接つまんでもおいしいように作られていて、粒そのものにしっかり味が付いている。
色も違う。フルーツループやフルーティペブルズは、赤・黄・緑・紫がはっきり出ている。牛乳をかけると色が少し溶け出して、牛乳そのものに甘い味が移る。シリアルを食べ終えたあとの牛乳を飲むところまでが1杯、という人は多い。
もうひとつはキャラクター。ラッキーチャームの妖精、フルーツループのオオハシ、キャプンクランチの船長。箱の顔が60年近く変わらずに続いている銘柄がいくつもある。
日本で買うときに気をつけたいのは、同じ商品でも日本版とアメリカ版が別物になっていることだ。アメリカの「フロステッドフレーク」は、日本では日本ケロッグの「コーンフロスティ」として国内向けに売られている。トラのキャラクターは同じでも、アメリカの箱を探すなら輸入品になる。
12品を「どこで買えるか」で分けると
先に全体を見ておく。近所のスーパーで済むのは1品だけで、残りの大半は通販が中心になる。
輸入シリアルは入荷が途切れやすい。ドンキやカルディで見かけても、次に行ったときには棚から消えていることがある。狙っている1箱があるなら、通販で在庫を見てから店に行くほうが無駄足にならない。
1〜4位|アメリカらしさが一口でわかる4品
1位 ラッキーチャーム
ゼネラル・ミルズが1964年に出したシリアル。甘いオーツ麦の粒に、ハートや星、虹の形をした乾燥マシュマロが混ざっている。マシュマロはカリッとしていて、牛乳に浸すと少しずつやわらかくなる。
アメリカのシリアルを1箱だけ試すならこれ。粒とマシュマロの甘さが別々に来るので、日本のシリアルとの違いがいちばんわかりやすい。
ドン・キホーテの輸入食品の棚で見つかることがあるが、置いていない店舗のほうが多い。確実なのは通販で、複数箱のまとめ売りが中心になる。
ゼネラル・ミルズのマシュマロ入りオーツ麦シリアル。まとめ売りが中心。
2位 フルーツループ
ケロッグのリング形シリアルで、発売は1963年。6色のリングにフルーツの香りが付いていて、箱を開けた瞬間に甘い匂いが立つ。キャラクターはオオハシのトゥーカン・サム。
食感は軽い。牛乳をかけるとすぐにしんなりするので、ザクザク感が欲しいなら少量ずつかけて食べるとよい。見た目が派手なので、パーティーのトッピングやお菓子作りに使う人もいる。
ケロッグの6色のリング形シリアル。フルーツの香り付き。
3位 シナモントーストクランチ
四角い小さな粒に、シナモンシュガーがたっぷりまぶしてある。ゼネラル・ミルズの銘柄で、1984年の発売。名前のとおり、シナモントーストをそのまま小さく砕いたような味がする。
このシリアルの楽しみは、牛乳のほうにある。シナモンシュガーが溶け出して、最後にはシナモンミルクができあがる。甘いのにスパイスが効いているので、大人が手に取りやすい。
シナモンシュガーをまぶした四角い粒。牛乳がシナモンミルクになる。
4位 キャプンクランチ
クエーカーが1963年に出した、船長がキャラクターのシリアル。コーンとオーツ麦の粒は硬く、牛乳をかけてもなかなかふやけない。
硬さには癖がある。食べすぎると口の中が擦れて痛くなる、というのはアメリカでも定番の話だ。それでもこの歯ごたえが好きで食べ続ける人がいる。ピーナッツバター味や、ベリー味の粒が混ざった「クランチベリーズ」もある。
クエーカーの硬めのコーン&オーツ麦シリアル。クランチベリーズもある。
5〜8位|甘さと食感で選ぶ4品
ここからは味の方向がばらける。甘さと食感で並べてみると、自分の好みに近いものが探しやすい。
5位 フルーティペブルズ
ポストのシリアルで、アニメ『原始家族フリントストーン』のキャラクターが箱に描かれている。発売は1971年。薄くて小さな米のフレークが、赤・黄・紫などに色分けされている。
粒が細かいので、スプーンですくうと牛乳と一緒に口に入ってくる。食感はとても軽い。フルーツループより甘さの印象が強く、子ども向けの色がいちばん濃い1箱だ。
ポストのカラフルな米のフレーク。食感がとても軽い。
6位 ココアペブルズ
フルーティペブルズのチョコ版。米のフレークにココアの味が付いていて、牛乳がそのままココアミルクになる。
日本のチョコ系シリアルと比べると、チョコの風味より甘さが先に立つ。チョコの濃さを求めるなら物足りないかもしれないが、飲み終わりの牛乳まで甘いのはこちらのほうだ。
ココア味の米のフレーク。牛乳がココアミルクになる。
7位 リーセスパフ
ハーシーのピーナッツバターチョコ「リーセス」の味をシリアルにしたもの。ゼネラル・ミルズが作っている。丸いコーンの粒にピーナッツバター味とチョコ味の2種類があり、合わせて食べると甘じょっぱい。
リーセスのチョコが好きなら外さない。ピーナッツの塩気があるので、甘いシリアルが続くと疲れる人にも向く。
ピーナッツバター味とチョコ味の粒が混ざった甘じょっぱいシリアル。
8位 ハニーナッツチェリオス
オーツ麦のリング「チェリオス」に、はちみつとアーモンドの風味を足したもの。1979年に出て、チェリオスのなかでも定番になった。
ここまでの7品に比べると、甘さはずっと穏やかだ。毎朝食べるならこのくらいがちょうどいい、という人が多い。牛乳をかけてもリングの形が崩れにくく、最後まで食感が残る。
はちみつとアーモンド風味のオーツ麦リング。甘さは穏やか。
9〜12位|毎朝食べるなら選びたい4品
9位 チェリオス(プレーン)
1941年に「チェリオーツ」の名前で出た、ゼネラル・ミルズの最古参。オーツ麦の小さなリングで、甘さはほとんど感じない。
アメリカでは赤ちゃんの最初のつまみ食いにも使われるくらい、素朴な味だ。甘いシリアルに飽きたら、これにバナナやはちみつを自分で足すと、甘さを調整できる。
甘さをほとんど付けていないオーツ麦のリング。
10位 ハニーバンチズオブオーツ
ポストのシリアルで、コーンと小麦のフレークにオーツ麦のかたまり(クラスター)が混ざっている。発売は1989年。フレークの軽さとクラスターのザクザク感が、ひとつの皿で両方来る。
甘さは中くらい。グラノーラほど重くなく、コーンフレークより噛みごたえがある。日本のフルーツグラノーラに慣れた人が、最初に移りやすいアメリカのシリアルだと思う。
フレークとオーツ麦のクラスターが混ざったポストのシリアル。
11位 フロステッドミニウィート
ケロッグの、細い小麦の繊維を編んだような四角いシリアル。片面だけに砂糖の衣が付いている。
噛むとまず小麦の香りがして、そのあと衣の甘さが来る。粒が大きく、牛乳に浸しても芯が残るので、食べごたえがある。腹持ちを気にする人はここから入るとよい。
片面に砂糖の衣が付いた小麦の四角いシリアル。食べごたえがある。
12位 フロステッドフレーク(コーンフロスティ)
1952年発売の、ケロッグの砂糖がけコーンフレーク。トラのトニーが箱の顔だ。
日本では日本ケロッグの「コーンフロスティ」がこれにあたり、スーパーやコンビニで普通に買える。12品のなかで唯一、近所で手に入るアメリカのシリアルと言っていい。アメリカの箱やサイズにこだわるなら、輸入品を通販で探す。
日本ケロッグの砂糖がけコーンフレーク。スーパーやコンビニで買える。
4つのメーカーを知っておくと探しやすい
アメリカのシリアル売り場は、ほぼ4社の箱でできている。ゼネラル・ミルズ、ケロッグ、ポスト、クエーカー。通販で探すときも、メーカー名で絞ると似た系統の商品がまとめて出てくる。
ラッキーチャームが気に入ったら、同じゼネラル・ミルズのシナモントーストクランチやリーセスパフへ。フルーツループが好きなら、ポストのフルーティペブルズが近い方向にある。
アメリカのシリアルはどこで買える?
店を回るか、通販で頼むか。12品のうち、店頭で確実に買えるのはコーンフロスティだけだ。
→ 輸入食品とお酒の通販。アメリカのシリアルそのものは扱っていないが、スキッピーのピーナッツバターやアメリカのビールがある。台湾の穀物ドリンクのような、アジアの朝食向けの商品も揃う
- 楽天市場
→ アメリカ食品を扱う輸入ショップが出店していて、ここで紹介した銘柄はほぼ見つかる。複数箱のまとめ売りが多く、1箱あたりは安くなる
- コストコ
→ シリアルの大箱が並ぶが、品目は時期によって入れ替わる。会員制
- ドン・キホーテ・カルディ・輸入菓子店
→ ラッキーチャームやカラフルなリング形のシリアルが入ることがある。入荷してもすぐ売り切れることが多い
- 近所のスーパー・コンビニ
→ 日本ケロッグのコーンフロスティなど、国内向けの商品が中心
店ごとに強いアメリカ食品の違いは日本でアメリカ食品が買えるスーパー・専門店まとめに書いた。コストコの輸入食品の棚はコストコで買える輸入食品おすすめランキング、通販サイトを並べて比べたいときはおすすめ輸入食品通販・オンラインサイト9選が早い。
シリアルと一緒に揃えたいもの
リーセスパフで甘じょっぱい味にはまったら、ピーナッツバターを1瓶置いておくと遊べる。プレーンのチェリオスやハニーバンチズオブオーツに小さじ1杯落として混ぜるだけで、リーセスパフに近い味になる。

アメリカの定番ピーナッツバター。クリーミーは粒のないなめらかなタイプで、シリアルやトーストに混ぜやすい。
KOKYO MARKET で見る(2,800円) / 楽天市場で「スキッピー ピーナッツバター」を探す
甘くない朝ごはんにしたい日は、アジアの穀物ドリンクという手もある。台湾の馬玉山の黒ごまドリンクは、粉にお湯を注ぐだけの温かいシリアルだ。冷たい牛乳をかけるアメリカのシリアルとは、ちょうど反対側にある。

台湾の黒ごまの穀物ドリンク。粉にお湯を注いでとろみのある一杯にする。
KOKYO MARKET で見る(2,000円) / 楽天市場で「馬玉山 黒芝麻糊」を探す
よくある質問
アメリカのシリアルで、最初に1つ買うなら?
ラッキーチャーム。マシュマロ入りのシリアルは日本ではほとんど見かけないので、違いがいちばんはっきりする。甘すぎるのが心配なら、ハニーナッツチェリオスかハニーバンチズオブオーツから入る。
日本のスーパーで売っているシリアルとアメリカ版は同じ?
同じ名前やキャラクターでも中身が違うことがある。コーンフロスティはアメリカのフロステッドフレークにあたるが、日本ケロッグが国内向けに売っている商品だ。パッケージが英語で、日本語の表示がシールで貼られているものが、アメリカから輸入した商品になる。
賞味期限は気にしたほうがいい?
輸入品は船で運ばれてくるので、店に並んだ時点で期限までの残りが短いことがある。まとめ売りを買うときは、商品ページに賞味期限の記載があるか確かめておく。開けたら袋の口を閉じ、湿気の少ない場所に置く。
最初に買う3箱
12品を順に試す必要はない。方向の違う3箱を選べば、アメリカのシリアルのどこが自分に合うのかが1回でわかる。
甘さの基準にラッキーチャーム、牛乳まで楽しむものにシナモントーストクランチ、毎朝用にハニーナッツチェリオス。3箱とも通販のまとめ売りが中心なので、楽天市場で1箱ずつ買えるショップを探すと試しやすい。
アメリカの飲み物も一緒に揃えるならアメリカの炭酸飲料・ジュースおすすめ8選、おやつ側はアメリカのお菓子おすすめランキング20選にまとめてある。



