東京で輸入食品を探すとき、最初に浮かぶのは成城石井とカルディだと思う。どちらも駅前にあって便利だが、置いてあるのは「日本人向けに選ばれた輸入品」が中心になる。
本場の調味料、現地で普通に食べられているインスタント麺、ハラール認証の肉。こういうものを探し始めると、行くべき店が変わってくる。しかも東京の輸入食品店は、エリアごとに扱う国がはっきり分かれている。
欧米のチーズとワインなら広尾・麻布。韓国とタイなら新大久保。中国なら池袋、東南アジアとインドなら上野から蔵前にかけて。この地図を頭に入れておけば、探し物で何軒も空振りせずに済む。
ここでは都内で輸入食品が買える20店を、エリアと店の性格で分けて紹介する。住所と営業時間は2026年9月時点で各店の公式情報を中心に確認したものだ。
東京の輸入食品店はエリアで性格が分かれる
図は位置関係を正確に示す地図ではなく、エリアごとの「得意な国」を並べたものだ。
広尾・麻布・青山は、もともと大使館員や外資系企業の駐在員が多く住む地域で、その需要に応える形でインターナショナルスーパーが育ってきた。新大久保と池袋は、それぞれ韓国系・中国系の住民が多い街で、食材店もその暮らしに合わせた品揃えになっている。
チェーン店は都内のどこにでもある。成城石井は都内101店、カルディは都内104店(どちらも公式の店舗検索による)。まず近所のチェーンで探し、無ければ専門店のあるエリアへ行く、という順番が無駄がない。
広尾・麻布・青山:欧米の食材・チーズ・ワイン
価格は高めだが、日本の一般的なスーパーでは見かけない欧米の食材が揃う。
ナショナル麻布スーパーマーケット
港区南麻布4-5-2。日比谷線・広尾駅の1番または2番出口から徒歩3分。営業時間は9:00〜20:00で、休みは年始のみ。
1962年に、日本に住む大使館員や外国人ビジネスマンのために開いた店だ。いまもその性格は変わっておらず、ハラールやコーシャー(ユダヤ教の食事規定に沿った食品)の商品、チーズ、オーガニック食品など20以上のカテゴリーが並ぶ。
欧米の家庭で普通に使われている食材を「普通のサイズで」買えるのがこの店の価値だと思う。近くに系列の広尾ガーデンヒルズ店もある。
紀ノ国屋インターナショナル(青山店)
港区北青山3-11-7 AoビルB1F。表参道駅B2出口から徒歩1分。営業時間は9:30〜21:00。
紀ノ国屋は1910年に青山の果物商として始まり、1953年にセルフサービス方式のスーパーを始めた老舗だ。チーズ売り場では、フランスのチーズ熟成士エルベ・モンス氏のチーズを扱っている。
輸入の果物・野菜、エスニック調味料、輸入菓子まで幅が広い。
日進ワールドデリカテッセン
港区東麻布2-32-13。麻布十番駅から徒歩5分ほど。営業時間は公式サイト内でも9:00開店と8:30開店の表記が混在しているので、朝早く行くなら確認しておきたい。閉店は21:00。
運営は1916年創業のハム会社で、精肉と自社製のハムに強い。3階が世界の食品、2階がワインと酒の売り場になっている。
塊の肉を買いたい、ローストビーフ用の部位を選びたい、というときはここが候補の筆頭になる。
明治屋(京橋ストアー/広尾ストアー)
京橋ストアーは中央区京橋2-2-8で、銀座線・京橋駅7番出入口に直結。平日10:00〜20:00、土日祝は19:00まで。広尾ストアーは渋谷区広尾5-6-6 広尾プラザ1階で、広尾駅から徒歩1分。
明治屋は1885年に横浜で輸入商として創業した会社だ。京橋はワインセラーを備え、毎週水曜はワインが5%引きになる。広尾はソムリエが常駐するワイン売り場と、カット販売のチーズ売り場がある。
ワインを店員に相談しながら選びたいなら、この2店は外せない。
ビオセボン 麻布十番店
港区麻布十番2-9-2。麻布十番駅から徒歩3分。9:00〜22:00で年中無休。
パリ発のオーガニックスーパーで、麻布十番店が国内1号店。量り売りのバルクコーナーでナッツやドライフルーツを必要な分だけ買える。都内には17店ある。
都内どこにでもあるチェーン店
専門店まで行く前に、まず近所で探すならこの7つ。
成城石井
都内に101店。ワインは95%以上を自社で輸入していて、1984年、まだ成城の1店舗だけだった頃から自社輸入を始めている。温度を一定に保つコンテナで運んでいるのも、この会社がワインにかける手間の表れだ。
ワイン、チーズ、パスタソースのように「ヨーロッパの定番」を買うならまずここを見る。
カルディコーヒーファーム
都内に104店。コーヒー豆の店として始まり、いまは世界の珍しい食材とオリジナル商品の店になっている。調味料やお菓子の回転が速く、行くたびに棚が少しずつ違う。
何が買えるかはカルディで買える世界のお菓子にまとめている。
ジュピター(JUPITER)
新宿サブナード店(新宿区歌舞伎町1丁目、新宿サブナード地下街内、10:30〜21:00)をはじめ、都内に6店。自家焙煎のコーヒー豆と世界の食材を扱う点でカルディと似ているが、店舗数が少ないぶん、見つけたら覗いてみる価値がある。
業務スーパー
都内に86店。運営の神戸物産は約50か国の海外協力工場から直輸入していて、公式サイトの「直輸入商品」カテゴリだけで650点を超える。
エストニアのSAKUビール、カンボジア産の生はちみつ、ベトナムコーヒー用のコンデンスクリームといった商品が、ほかのスーパーより安い価格で並ぶ。量が多くて安いのが基本なので、使い切れる量かどうかは買う前に考えたい。
クイーンズ伊勢丹
都内には白金高輪、品川、目白、小石川などに店がある。白金高輪店は港区白金1-17-2 白金アエルシティB1で、白金高輪駅から徒歩1分、9:30〜22:00。
輸入食材は一般のスーパーより多いが、専門店ほど尖ってはいない。日常の買い物のついでに、少しいいチーズやワインを足すという使い方に向く。
MEGAドン・キホーテ渋谷本店
渋谷区宇田川町28-6。渋谷駅ハチ公口から徒歩5分。24時間営業。
地下1階から地上7階まで約8万点。食品売り場には台湾・韓国・中国・ベトナム・タイなどの調味料、麺、飲料が並ぶ。深夜に輸入食品が買えるという一点で、都内でも使い道がある店だ。どんな商品があるかはドンキで買える輸入食品で紹介している。
コストコ 多摩境倉庫店
町田市小山ヶ丘3-6-1。京王相模原線・多摩境駅から徒歩15分ほどで、駐車場は768台。都内にあるコストコの倉庫店はここだけだ。
会員制で、アメリカサイズの大容量品が中心になる。車で行って1か月分をまとめ買いする店と考えたほうがいい。何を買うべきかはコストコのおすすめ輸入食品に書いている。
アジア・中東・インドの食材は専門店へ
本場の調味料やインスタント麺、生鮮まで探すなら、チェーンでは足りない。ここからは国ごとの専門店になる。
韓国広場(新大久保・本店)
新宿区歌舞伎町2-31-11 第2モナミビル1F。JR新大久保駅から徒歩5〜6分。8:00〜22:45で年中無休。
150坪の店内に韓国食材が2,000種類以上。そのほとんどを韓国から直接輸入している。朝8時から開いているので、混む前の午前中に行くと棚をゆっくり見られる。
新大久保のほかの店は新大久保で韓国食品が買える店、東京全体では東京で韓国食品が買える店にまとめた。
友誼商店(池袋)
豊島区西池袋1-28-6 大和産業ビル4F。池袋駅北口から徒歩1分。営業時間は情報源によって閉店が22時とも24時ともあるので、夜遅く行くなら確認してから。
中国の肉・魚・野菜・調味料・菓子・酒まで扱う。併設のフードコート「友誼食府」では四川や西安の料理が食べられるので、買い物の前に味を確かめてから調味料を選ぶこともできる。
中国食材の店は東京で中国食品が買える店に、台湾食材は東京で台湾食品が買える店に別にまとめてある。
アメ横センタービル 地下食品街
台東区上野4-7-8。JR上野駅から徒歩5分。10:00〜20:00(店によって違う)で、第3水曜が休み。
地下に9〜10の店が集まり、中国・タイ・ベトナム・インドネシア・フィリピンの食材を扱う。活魚、内臓肉、スパイスまで並び、東京の中でもかなり「現地の市場」に近い雰囲気がある。ベトナム食材の店は東京でベトナム食品が買える店も参考になる。
アジアスーパーストアー 新宿本店
新宿区大久保1-8-2 シャルール新宿2F。東新宿駅A1出口から徒歩2〜3分。
現地から直輸入するタイ食材店で、ハーブ、スパイス、ソース類が中心。タイ料理の香りの部分を揃えたいときに向く。店舗は東京と大阪にあり、通販もしている。
タイランドショップ(錦糸町)
墨田区錦糸3-7-5。錦糸町駅から徒歩3分。物販は12:00〜20:45で、月曜が休み。
1990年頃に在住タイ人向けに開いた、錦糸町のタイ系の店の草分け。店の半分が食堂、半分が物販になっている。ナンプラー、カレーペースト、ビーフン、干しエビのほか、季節によってはドリアンも置かれる。
アンビカ ベジ&ヴィーガンショップ 蔵前店
台東区蔵前3-19-2 アンビカハウス1F。蔵前駅から徒歩5分。10:00〜20:00で、正月以外は無休。
インド食材の商社の直営店で、ベジタリアン・ヴィーガン向けの専門店。大容量のスパイス、ギー、冷凍ナン、カレーリーフが買える。都内には蔵前のほか新大久保と西葛西にも店がある。
東京ジャーミイ ハラールマーケット
渋谷区大山町1-19。代々木上原駅から徒歩5分ほど。10:00〜19:00で無休。ただし礼拝の時間は一時的に閉まる。
モスクに併設された店で、トルコ・パキスタン・インドネシア・マレーシア・アラブ圏のハラール食品を扱う。ハラール認証の和牛や羊肉、デーツ、バクラヴァ、トルコのチーズが並ぶ。
ザ・ジャンナット・ハラルフード(新大久保)
新宿区百人町2-9-1。新大久保駅から徒歩1分。
新大久保駅のすぐ近く、通称「イスラム横丁」にあるハラール食材店。中東・南アジア・東南アジア・アフリカの食材とスパイスを扱い、店頭でビリヤニなどの惣菜も売っている。韓国広場と同じ日に回れる距離にある。
価格帯と買いたいもので店を選ぶ
20店を2つの軸で並べると、使い分けが見えてくる。
世界各国のものを少しずつ買いたいなら上半分、特定の国の料理を作り込むなら下半分。予算を抑えたいなら左側を見る。
| 買いたいもの | まず行く店 |
|---|---|
| ヨーロッパのチーズ・ワイン | 成城石井、明治屋、紀ノ国屋インターナショナル |
| 精肉・ハム | 日進ワールドデリカテッセン |
| 韓国の調味料・麺・菓子 | 韓国広場 |
| 中国の調味料・酒 | 友誼商店 |
| タイ料理のハーブ・ペースト | アジアスーパーストアー、タイランドショップ |
| インドのスパイス | アンビカ |
| ハラール認証の肉 | 東京ジャーミイ ハラールマーケット |
| 安く大容量で | 業務スーパー、コストコ |
| 深夜に買いたい | MEGAドン・キホーテ渋谷本店 |
営業時間で選ぶ
朝いちばんに開くのは韓国広場の8時。夜はMEGAドン・キホーテが24時間開いている。
専門店の多くは20時前後に閉まる。仕事帰りに寄るつもりなら、閉店時刻は思っているより早いと考えておいたほうがいい。上の図に入れていない店は、情報源によって営業時間が違ったものだ。行く前に店のSNSか電話で確かめてほしい。
店に行けないときは通販で買える
東京に住んでいても、専門店のあるエリアまで行くのは手間がかかる。紹興酒や台湾ビールのように重い瓶や缶は、持って帰るのもひと苦労だ。
→ 中国・台湾・韓国の食品から、ヨーロッパのビール、紹興酒まで直輸入で扱っている。友誼商店や韓国広場の棚に並ぶ定番がそのまま買える。まとめ買いの送料が安い
- 楽天市場
→ 専門店が多数出店していて、生鮮に近いものや大容量品はこちらのほうが選択肢が広い。楽天ポイントが貯まる

ここで紹介した店の棚でよく見かける商品のうち、通販でも買えるものを挙げておく。

中国食材店の酒棚でよく見かける紹興酒。5年熟成で角が取れていて、常温でもお燗でも飲みやすい。中華料理の煮込みに使ってもいい。
KOKYO MARKET で見る(1,200円) / 楽天市場で「女児紅 5年 紹興酒 16度 500ml」を探す

中国の家庭で定番の食べるラー油。ピーナッツの食感があり、ご飯や麺、餃子のたれに足すだけで味が決まる。
KOKYO MARKET で見る(900円) / 楽天市場で「【ピーナッツ入りラー油】老干媽 油辣椒(ユラージャオ)275g ローカンマ・ラウガンマ」を探す

火鍋チェーン海底撈の麻辣湯の素。野菜と春雨を用意すれば、店で食べる麻辣湯に近い味が家で作れる。
KOKYO MARKET で見る(680円) / 楽天市場で「海底労 MagicCook マーラータンの素(小袋)/海底撈 麻辣湯の素 110g (2~3人前)」を探す

台湾ビールの金牌と、パイナップルやマンゴーのフルーツビールを1缶ずつ。フルーツ系は度数が低めで甘く、ビールが苦手な人でも飲みやすい。
KOKYO MARKET で見る(2,700円) / 楽天市場で「台湾ビール6種飲み比べセットゴールド パイナップル マンゴー ライチ グレープ 蜂蜜 計6缶セット (1缶×6種類)」を探す

韓国食材店の酒棚でよく見かけるフレーバー焼酎。度数13度で、マスカットの甘さが前に出る。
KOKYO MARKET で見る(2,010円) / 楽天市場で「眞露 チャミスル マスカット 焼酎 13度 360ml JINRO 韓国産チャミスル」を探す

輸入ビールを置くスーパーでよく見かけるベルギーの白ビール。オレンジピールとコリアンダーの香りがあり、苦味は控えめ。
KOKYO MARKET で見る(770円) / 楽天市場で「ベルギー ヒューガルデンホワイト 330ml瓶 ABI 海外輸入ビール」を探す

東南アジア食材店でよく見かけるベトナムの米麺。ブンチャーや生春巻きに使う細麺タイプ。
KOKYO MARKET で見る(600円) / 楽天市場で「Safocoサフォコ 乾燥ビーフンBun Tuoi 300g ブントゥオイ ベトナム産」を探す

インドネシアの牛肉煮込み「ルンダン」の素。肉とココナッツミルクを足して煮込むだけで、スパイスの配合を考えなくて済む。
KOKYO MARKET で見る(239円) / 楽天市場で「INDOFOOD ルンダン 57g – ココナッツとスパイス香るインドネシア伝統の味」を探す
KOKYO MARKET で買えるおすすめ商品
この記事で紹介した商品の多くは、輸入食品・お酒の通販サイト KOKYO MARKET で購入できます。中国・台湾・韓国・ベトナムの食材から海外のビール・ワインまで、日本ではなかなか手に入らない商品を直輸入で取り扱っています。

女児紅 5年 紹興酒 16度 500ml 1,200円
15年以上熟成 貯蔵した紹興酒 特撰紹興酒 塔牌 陳十五年 壷 紹興酒 500ml 4,500円
福建老酒(ラオチュウ)鼓山 【紹興酒】黄酒 485ml 1,200円
宝酒造 「塔牌」花彫紹興酒5年 600ML 1,800円
通販サイトを送料や品揃えで比べたいときはおすすめ輸入食品通販サイト9選、東京以外の店も含めて探すなら日本で輸入食品が買えるスーパー・専門店が近い。
インドのスパイスやハラール食品は自社では扱いが少ないので、楽天で探したほうが早い。
最初の1軒は、作りたい料理から決める
東京の輸入食品店は数が多いぶん、「とりあえず行ってみる」と棚の量に押されて何も買わずに帰ることになりやすい。
作りたい料理を1つ決めて、その国の食材が強い店に行く。タイカレーなら東新宿か錦糸町、麻婆豆腐なら池袋、チーズとワインの夜なら広尾。それだけで、20店のうちどこへ行けばいいかは2〜3店に絞れる。
近所の成城石井やカルディで見つからなかったものがあれば、それが専門店に行く理由になる。



