自然派ワインを通販で探すと、最初につまずくのは言葉のほうだ。「ナチュラルワイン」「ヴァン・ナチュール」「ビオ」「オーガニック」「SO2無添加」。店によって呼び方が違い、同じものを指しているのかどうかも分かりにくい。
もうひとつの壁が値段。スーパーの輸入ワインは1,000円台が中心だが、自然派は3,000円から5,000円あたりに山がある。1本で外すと痛い。
先に言葉の違いを整理して、それから店を8つ並べる。送料無料の条件は店ごとの差が大きいので、図にして比べた。数字は2026年9月時点で、改定が入ることがあるので注文の直前に確かめてほしい。
自然派ワインとは|オーガニックやSO2無添加との違い
呼び方の違いは、どの工程に条件がかかっているかで見ると整理できる。
オーガニックワインは畑の話だ。化学農薬や化学肥料を使わずにブドウを育てていれば名乗れる。認証マークもある。ただし醸造の段階では、一般的なワインとほぼ同じ添加物が認められている。
ビオディナミも畑の話。有機栽培に加えて、月の満ち欠けに合わせて農作業の日を決める。デメテールなどの認証がある。
自然派ワイン(ヴァン・ナチュール)は、畑から瓶詰めまで全部に手を入れない方向のワインを指す。有機栽培のブドウを、培養酵母ではなく野生酵母で発酵させ、酸化防止剤の亜硫酸塩(SO2)はごく少量か使わない。
注意したいのは、自然派ワインには法律上の定義も公的な認証もないことだ。店や造り手がそれぞれの基準で「自然派」と呼んでいる。葡萄屋のように定義をページに書いている店を選ぶと、何を基準にした棚なのかが分かる。
SO2無添加は瓶詰めの段の話になる。ここで混乱しやすいのが裏ラベルで、「無添加」と書かれたワインにも「亜硫酸塩」の表示が付いていることがある。発酵の過程で亜硫酸塩がわずかに自然に生じるためで、表示の誤りではない。
初心者が最初の1本で外さない選び方
自然派ワインは、慣れたワインと同じ感覚で選ぶと戸惑うことがある。濁っていたり、酵母由来の香りが強かったり、酸がはっきりしていたりするものがあるからだ。
最初の1本は次の順で絞るといい。
- 色は白かロゼ、泡から入る。 赤の自然派は土っぽさや野性的な香りが出やすい。白や微発泡のほうが果実の印象が前に出る
- 「初心者向け」の棚がある店で選ぶ。 セルクルや今井商店のように、飲みやすさで選んだ特集を組んでいる店がある。自分で1,000本の中から探すより早い
- 3,000円前後に予算を置く。 1,999円以下の自然派もあるが本数は少ない。入口の選択肢がいちばん多いのは2,500円から3,500円の帯だ
- スクリューキャップも気にしない。 自然派でもスクリューキャップの造り手はいる。栓で質は判断できない
オレンジワインは白ブドウを皮ごと漬け込んで造るもので、自然派の店では独立した棚になっていることが多い。渋みがあるので、白の次の2本目に回したほうが違いを楽しめる。
送料無料の条件は店によって倍ちがう
自然派ワインの店は、送料無料の線が高めに引かれている。1本3,000円から5,000円の商品が多いので、4本前後でようやく届く計算だ。
いまでやは12,000円、葡萄屋は12,800円。ここは3本から4本でまとめれば越える。THE WINE SHOP.TOKYO は24,000円なので、6本前後の買い方を前提にした店だと考えたほうがいい。
1本だけ試したいなら、送料を足した総額で比べる。3,500円のワインに送料1,200円が乗れば4,700円になる。この場合は、送料無料のセット商品や、楽天市場で送料込みの出品を探したほうが結果的に安い。
自然派ワインが買える通販おすすめ8選
| 通販サイト | 強み | 価格帯の目安 | 送料無料の条件 |
|---|---|---|---|
| 世界のワイン葡萄屋 | 自然派1,279件の品揃え | 1,999円以下〜1万円超 | 12,800円以上 |
| ワインショップソムリエ | 自然派595件・定温管理 | 1,999円以下〜 | 12本単位 |
| いまでや | 酒販店目線の選定 | 3,000円前後が中心 | 12,000円以上 |
| CERCLE ONLINE | 初心者向け特集・デリ併売 | 3,000〜7,000円 | サイトで確認 |
| Les Vins Libres | フランスの造り手に特化 | 3,000〜5,000円 | 16,500円以上 |
| THE WINE SHOP.TOKYO | オレンジ・ビオディナミ | 2,500円〜 | 24,000円以上 |
| Fika | 送料無料のセット | 3,000円以下〜5,000円超 | セット商品で送料無料あり |
| 楽天市場 | 銘柄指名・ポイント | 出品者ごと | 出品者ごと |
1. 世界のワイン葡萄屋|品揃えで選ぶならここ
世界45か国から約5,000点のワインを扱う通販で、自然派だけで1,279件ある(2026年9月時点)。価格帯の絞り込みが1,999円以下から1万円超まで5段階に分かれていて、予算から入りやすい。
この店は自然派の定義を「有機農法で栽培していること」と「栽培・醸造で人の介入を最小限にすること」と明記している。どこまでを自然派と呼ぶかが店ごとにぶれる分野なので、基準が見えるのは安心材料になる。初心者向けの解説ページもある。
12,800円以上で送料無料。沖縄県は19,800円以上になる。
2. ワインショップソムリエ|夏場も温度を気にせず頼みたいとき
自然派・ビオワインのカテゴリに595件。空調と大型の冷蔵設備でワインを管理している店で、亜硫酸塩が少なく熱に弱い自然派を買うときには、この管理が効いてくる。
送料は12本単位の注文で無料(一部地域を除く)。クール便は別途330円。ソムリエが組んだ自然派のセットがあるので、12本を自分で選ぶ必要はない。1,999円以下の価格帯にも商品があり、8店の中では安い側から探せる。
3. いまでや|酒屋の目で選んだ棚から買う
1962年創業、千葉市に本店を置く酒販店の通販。銀座のGINZA SIXにも店がある。日本酒や焼酎も扱う店で、自然派ワインはカテゴリをひとつ立てて並べている。
12,000円(税込)以上で送料無料。8店の中では金額の線がいちばん低い。3,000円台を4本、という買い方で届く。
4. CERCLE ONLINE|初心者向けの特集から選ぶ
軽井沢のハルニレテラスにある「CERCLE KARUIZAWA」の通販。フランス、イタリア、スペイン、日本と産地は広く、3,000円から7,000円あたりが中心になる。
使いどころは初心者向け自然派ワインの特集だ。クセの強いものを避けて組まれているので、最初の1本をここから選ぶと外しにくい。ハムやチーズのデリも売っていて、つまみを同じ箱で頼める。
5. Les Vins Libres(レ・ヴァン・リーブル)|フランスの造り手で選ぶ
滋賀県大津市の実店舗と通販。フランスのナチュラルワインに絞っていて、ブルゴーニュやボルドー、シャンパーニュと地域から探せる。ルイ・ジュリアン、マニュエル・ピノー、クリスチャン・ビネールといった造り手の名前で棚が組まれている。
価格は3,000円から5,000円の帯が中心。16,500円以上で送料無料なので、4本前後がひとつの目安になる。造り手の名前を覚え始めた2本目以降に向く店だ。
6. THE WINE SHOP.TOKYO|オレンジワインを掘りたいとき
ナチュラルワインとビオディナミのワインを専門に扱う店。白・赤・ロゼ・泡と並んでオレンジワインが独立したカテゴリになっていて、ここを探したい人には向いている。
2,500円前後から2万円を超えるものまで。送料は地域により1,130円から2,020円で、24,000円以上で無料になる。まとめ買いの店と考えたほうがいい。支払いは楽天ペイ・PayPay・Amazon Pay に対応している。
7. Fika|送料無料のセットで試す
ナチュラルワイン専門の通販。フランスから日本の造り手まで幅がある。
単品よりセットを見たい店で、ナチュラルワイン5本セット19,800円は送料無料、3本セットは11,100円。1本あたりに直すと4,000円前後で、選ぶ手間と送料を同時に片づけられる。
→ Fika
8. 楽天市場|銘柄が決まっているときの最短距離
飲みたい造り手や銘柄が決まっているなら、楽天市場で名前を直接検索するのが早い。同じワインを複数の酒販店が出していることがあり、価格と送料の組み合わせを比べられる。ポイントが付くぶん実質の負担も下がる。
「自然派ワイン」で検索すると件数が多すぎるので、色や本数で絞る。
最初に指名しやすい自然派ワイン
店が決まったら、次は何を頼むか。自然派の入口としてよく名前が挙がる造り手を2つと、ジャンルで探しやすいものを並べた。
フランス・ボージョレ地区のガメイで造る赤。自然派の先駆けとされる造り手で、赤の中では軽やかな部類。最初の赤に選びやすい。
イタリア・ヴェネト州のガルガーネガ種で造る白。酸がきれいで、自然派の白を知る最初の1本に挙げられることが多い。
ペティヤン・ナチュレル(ペットナット)は、発酵途中のワインを瓶に詰めて泡を出す微発泡。王冠栓のものが多く、気取らずに開けられる。
オレンジワインは発祥とされるジョージアのものから入る手もある。素焼きの壺「クヴェヴリ」で醸す伝統的な造り方が残っている。
ナチュールに合わせたいアジアのおつまみ
自然派のワインは、酸と旨味がはっきりしたものが多い。チーズや生ハムの定番に加えて、発酵の香りや醤油の味がある食べ物とも喧嘩しにくい。白やオレンジを開けるなら、アジアのつまみを試す価値がある。
KOKYO MARKET は台湾・中国・ベトナム・韓国の食品とお酒を直輸入している通販サイトだ。自然派ワインの扱いはないが、ワインの横に置くつまみなら揃う。


台湾産のピータン。アンモニアのような匂いが控えめで、薄く切って醤油と生姜をのせればオレンジワインの前菜になる。
KOKYO MARKET で見る(1,900円) / 楽天市場で「台湾ピータン 松花皮蛋」を探す

台湾のピリ辛干し豆腐。噛むほど大豆と醤油の味が出てくるので、酸のある白と交互に口に運びやすい。
KOKYO MARKET で見る(470円) / 楽天市場で「勁仔厚豆干(香辣味)」を探す


もち米を詰めた台湾のソーセージ。焼いて切り分けると、軽めの赤やロゼに合わせる腹持ちのいいつまみになる。
KOKYO MARKET で見る(1,700円) / 楽天市場で「東港糯米腸 もち米ソーセージ」を探す
ワイン以外のおつまみは輸入のお酒に合うおつまみにも国別にまとめてある。
注文前に確認しておきたいこと
夏場はクール便を選ぶ。 自然派ワインは酸化防止剤が少ないぶん、高温で味が変わりやすい。6月から9月ごろに頼むなら、クール便を指定できる店を選びたい。クール代は送料無料の対象外になることが多いので、合計額に足して考える。
届いたら冷暗所か冷蔵庫へ。 常温の棚に置くなら、直射日光が当たらず温度が上がらない場所を選ぶ。開けたあとは栓をして冷蔵庫に入れ、数日で飲み切る。
濁りや澱は不良ではない。 ろ過をしていない自然派は、瓶の底に澱がたまることがある。気になるなら、飲む前日から立てておくと澱が沈む。
年齢確認がある。 酒類は20歳以上でないと購入できない。置き配を指定していると受け取れない店もある。
どこで買うかの結論
最初の1本なら、CERCLE ONLINE の初心者向け特集か、Fika の送料無料セットから入るのが無理のない入り方だ。品揃えから自分で探したいなら葡萄屋、夏場に温度管理を優先するならワインショップソムリエ。造り手の名前が分かってきたら、Les Vins Libres や THE WINE SHOP.TOKYO で掘っていけばいい。
自然派に限らず輸入ワインの店を広く比べるなら輸入ワインが買えるネット通販10選、産地ごとの味の違いは【国別】海外ワインおすすめ30選にまとめてある。



