台湾を訪れるなら、ぜひとも本場の「タピオカミルクティー」を味わいたいもの。日本でも大ブームを巻き起こした台湾タピオカには、奥深い歴史や文化、そして無限のカスタマイズの楽しさが詰まっています。
本記事では、「台湾タピオカ」をテーマに、その起源から人気店、現地での楽しみ方まで徹底解説します。台湾旅行の計画に役立つ情報が満載です。
タピオカミルクティーの起源と歴史

「台湾タピオカ」と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが「タピオカミルクティー」でしょう。もちもちとした食感の黒い粒と、香り豊かなミルクティーの組み合わせは、今や世界中で愛されています。そのルーツをたどると、台湾の日常的なお茶文化から生まれた創意工夫にたどり着きます。
タピオカミルクティーの起源は1980年代の台湾にさかのぼります。発祥の店として広く知られているのが、台中にある「春水堂(チュンスイタン)」です。このお店では、もともと冷たい紅茶にシロップやフルーツを加えた「泡沫紅茶(パオモーホンチャー)」を提供していましたが、創意工夫からタピオカを加えたことで、現在のタピオカミルクティーの原型が誕生したと言われています。
もうひとつの発祥店として名高いのが「翰林茶館(ハンリンチャグァン)」です。1986年に高雄で黒糖タピオカをミルクティーに入れたメニューを提供し、瞬く間に地元で人気を博しました。どちらが真の”元祖”かは今なお議論されていますが、両店とも台湾タピオカ文化の先駆者であることは間違いありません。
その後、タピオカミルクティーは台湾国内で若者を中心に爆発的な人気を集め、やがて海外へも進出。アジア各国やアメリカ、ヨーロッパなどで「Boba tea(ボバティー)」や「Bubble tea(バブルティー)」として広く親しまれるようになりました。日本でも2010年代後半に空前のブームとなり、SNS映えするビジュアルと独特の食感から、長く愛され続けています。
タピオカミルクティーの魅力は、その多様性にもあります。シンプルな紅茶ベースから、ウーロン茶、ジャスミン茶、抹茶など様々なバリエーションが生まれ、トッピングや甘さ、氷の量も自由にカスタマイズできます。この自由度の高さこそが、世界中で支持される大きな理由のひとつでしょう。
台湾において、タピオカミルクティーは単なる飲み物ではなく、生活文化そのものです。通勤・通学の合間や友人との語らい、観光の休憩時間など、日常のあらゆる場面に溶け込んでいます。台湾を訪れた際には、ぜひ本場の味を体験してみてください。
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台湾で訪れるべきタピオカミルクティーの名店

台湾旅行で外せない楽しみのひとつが、本場のタピオカミルクティーを味わうことです。コンビニや街角のドリンクスタンドでも手軽に購入できますが、せっかくなら現地で評判の名店を訪れたいもの。ここでは、「台湾タピオカ」と検索しても上位に表示される、現地でも定評のある厳選店をご紹介します。
春水堂(チュンスイタン)
タピオカミルクティー発祥の店として名高い春水堂は、1983年創業の老舗ティーカフェです。台中を本拠地とし、厳選された台湾茶をベースにした上質なミルクティーが魅力。タピオカも自家製で、毎日新鮮なものが提供されています。お茶本来の香りが際立ち、甘さも絶妙な大人の味わい。店内は落ち着いた雰囲気で、ゆっくりと台湾茶文化を堪能できる空間です。
日本にも店舗がありますが、やはり台湾本店で味わう一杯は格別です。香り高さと深みのある味わいに、台湾茶の真髄を感じることができます。
五十嵐(ウーシーラン/50嵐)

台湾全土に展開する大手チェーンの「50嵐」は、地元の学生や会社員に愛される日常的なタピオカドリンクブランドです。メニューは豊富で、ミルクティーだけでなくフルーツティーや黒糖ミルク、様々なトッピングの組み合わせなど、選ぶ楽しさがあります。価格もリーズナブルで、サイズも選べるため、観光の合間の小休憩にも最適です。
幸福堂(シンフータン)

SNSでも話題の黒糖タピオカミルクで有名な「幸福堂」は、目の前で仕上げる焦がし黒糖の香ばしさが特徴です。店頭ではスタッフがバーナーで黒糖をキャラメリゼする演出もあり、視覚的にも楽しめます。タピオカの弾力が絶妙で、黒糖の深い甘みとミルクのバランスが絶妙。一度味わうと忘れられない、中毒性のある味わいです。
その他のおすすめ店
- 迷客夏(ミルクショップ):酪農場直送の新鮮なミルクを使用し、素材にこだわった自然派ドリンクが評判。
- 茶湯會(チャータンフェイ):プレミアム感のある上品な味わいで、タピオカ以外の台湾茶メニューも充実。
- 珍煮丹(ジェンジューダン):濃厚な黒糖タピオカとミルクの黄金比が絶妙。若者を中心に大人気の店舗。
台湾では、ドリンクスタンドが街のいたるところに点在し、気軽に本格的なタピオカが楽しめます。日本よりもリーズナブルな価格で、味のクオリティも高いため、滞在中は複数の店舗を巡って「タピオカ飲み比べ」をするのも一興です。
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タピオカミルクティーの楽しみ方とカスタマイズ方法

台湾のタピオカミルクティーの真髄は、その美味しさだけでなく、自分好みにカスタマイズできる自由度にあります。現地では、注文時に甘さ・氷の量・トッピングを細かく指定するのが一般的です。ここでは、本場の味をより深く楽しむためのカスタマイズ術をご紹介します。
甘さと氷の量を自分好みに調整
台湾のドリンクスタンドでは、以下のような段階で甘さと氷の量を選べます:
- 甘さのレベル
- 全糖(ぜんとう):100%の甘さ(通常の砂糖量)
- 少糖(しょうとう):70%の甘さ
- 半糖(はんとう):50%の甘さ
- 微糖(びとう):30%の甘さ
- 無糖(むとう):砂糖なし
- 氷の量
- 正常冰(せいじょうひょう):通常の氷量
- 少冰(しょうひょう):少なめの氷
- 微冰(びひょう):ごく少量の氷
- 去冰(きょひょう):氷なし
特におすすめは「半糖・少冰」または「微糖・去冰」の組み合わせ。お茶本来の香りを楽しみながら、タピオカのもちもち食感も存分に味わえるバランスの良い選択です。
トッピングの多彩な選択肢
- 珍珠(タピオカ):定番の黒いもちもち食感の粒
- 波霸(ボバ):タピオカより大粒で食べ応えあり
- 椰果(ナタデココ):さわやかな食感のココナッツゼリー
- 仙草(せんそう):ほろ苦い漢方系ゼリー
- 愛玉(アイユー):さっぱりした食感の自然派ゼリー
複数のトッピングを組み合わせることも可能です。様々な組み合わせを試して、自分だけの”推しドリンク”を見つけてみましょう!
注文時に使える中国語フレーズ
- 「我要珍珠奶茶」(ウォーヤオジェンジューナイチャー)=タピオカミルクティーをください
- 「半糖,少冰」(バントン,シャオビン)=甘さ半分、氷少なめで
- 「加波霸」(ジャーボーバー)=ボバを追加で
価格と購入場所の目安
一般的にMサイズで35〜60元(約160〜300円)。主要都市のMRT(地下鉄)駅周辺や夜市、ショッピングエリアなど、台湾各地で気軽に見つけることができます。
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まとめ:台湾タピオカは”本場”でこそ輝く
「台湾タピオカ」という言葉には、単なるトレンドを超えた食文化としての深い魅力が込められています。本場・台湾で味わうタピオカミルクティーは、厳選された素材、熟練の技術、そして独特の雰囲気が融合した特別な体験です。自分にぴったりの一杯を見つけた時の感動は、台湾旅行の忘れられない思い出となるでしょう。
ぜひ次回の台湾旅行では、この「台湾タピオカ」完全ガイドを片手に、本場の味を心ゆくまで堪能してください!