グリーンカレーを作ろうと思い立って近所のスーパーに行く。カレーペーストは見つかる。ところがレシピに書いてあるコブミカンの葉とバイトゥーイが、どの棚にも無い。
タイ料理の食材は、この「途中まで揃う」がやっかいだ。ナンプラーやココナッツミルクはイオンでも買えるのに、香りを決めるハーブ類だけが手に入らない。結局その一品を諦めて、味が半分になる。
東京にはタイ食材の専門店がいくつもある。ただし新大久保、錦糸町、上野と散らばっていて、それぞれ得意なものが違う。10か所を、駅からの距離と何が強いのかで並べた。
東京のタイ食材店は3種類に分かれる
ひとつめがタイ食材専門店。タイ人が経営していて、客もタイ人が多い。生のプリッキーヌー(タイの唐辛子)やバイトゥーイの葉が冷蔵ケースに置いてある。値段も専門店のわりに安い。ただし営業時間が短めで、駅から歩く店もある。
ふたつめがアジア食材を広く扱う店。アメ横センタービルの地下や亜州太陽市場がこれにあたる。タイだけでなくベトナム、インドネシア、中国の商品が同じ棚に並ぶ。タイ一色ではないぶん、東南アジアの料理をあれこれ作る人には都合がいい。
みっつめがカルディや業務スーパーのようなチェーン。扱うのは日本で売れる定番だけだが、家の近くにある。しかも遅くまで開いている。
この3つを使い分けられるかどうかで、タイ料理の作りやすさがかなり変わる。
本場の食材が揃うタイ食材専門店5選
1. アジアスーパーストア(東新宿・大久保)
新宿区大久保1-8-2 シャルール新宿2F。都営大江戸線と東京メトロ副都心線の東新宿駅A1出口から徒歩3分、JR新大久保駅からは徒歩10分ほど。職安通り沿いの建物の2階にある。
タイ食材の品揃えでは都内でよく名前が挙がる店だ。野菜、調味料、米、麺、インスタント食品、ココナッツミルク、缶詰、冷凍品、果物、飲料、菓子まで扱っていて、鍋やすり鉢といったキッチン用品、日用品も置いてある。
ここの価値は生鮮のタイハーブにある。 プリッキーヌー、レモングラス、バナナの葉、バイトゥーイ。他の店では冷凍でしか見かけないものが、生で並んでいる日がある。トムヤムクンやゲーンキャオワーンを本気で作るなら、まずここを覗くことになる。
通販サイトも自社で持っているので、店に行けない日はそちらから注文できる。
2. タイランドショップ(錦糸町)
墨田区錦糸3-7-5。JRと東京メトロ半蔵門線の錦糸町駅北口から徒歩3分。食材販売は12:00〜21:00、月曜定休。
日本で最初にタイ食材を輸入したタイオリエント商事が経営している店で、開店は1990年頃。在住タイ人向けの食材店とタイ料理の食堂を一緒にした形で始まった。買い物のあとにそのまま食べていけるのが、他の食材店と違うところだ。
パクチーファランやサトー豆といった、名前を聞いてもピンとこないような野菜が普通に置いてある。調味料の棚も深い。錦糸町駅の北口一帯はタイ料理店が集まっていて「リトルタイランド」と呼ばれることもある。
3. アジアヤオショー(錦糸町)
墨田区錦糸、錦糸町駅北口から徒歩3分ほど。営業は10:00〜19:30で不定休。2025年1月にNHKの「ドキュメント72時間」で取り上げられて、名前が広まった。
タイ、フィリピン、ベトナム、インドネシア、韓国、中国。アジア20か国以上の食材が、通路をふさぐ勢いで積まれている。タマリンドペースト、ガパオソース、レッドカレーペーストといったタイの調味料も一通り揃う。
タイ専門店ではないので生鮮ハーブは弱い。そのぶん加工品と調味料の種類が多く、値段も抑えめだ。ガパオライスやパッタイを作る材料を安く揃えたい日に向く。
4. アメ横センタービル地下食品街(上野)
台東区上野4-7-8 アメ横センタービルB1。JR御徒町駅・上野駅から徒歩3分。営業は10:00〜20:00で、毎月第3水曜が休み(12月は無休)。
地上のアメ横とは空気がまったく違う。地下に降りると香辛料の匂いが立ちこめていて、東南アジアの市場に迷い込んだような一角になる。むら珍食材をはじめ、タイやインドネシアの調味料・スパイスを2,000種以上扱う店が入っている。
生鮮の魚や肉も並ぶので、タイ料理に使う魚や香草をまとめて買いたいときに効率がいい。中華街的な食材も同居しているため、どの国の売り場か分からなくなることもある。値札を確認しながら回るといい。
5. 亜州太陽市場(吉祥寺・千歳船橋)
吉祥寺店は武蔵野市吉祥寺本町2-2-7、吉祥寺駅から徒歩3分ほど、営業は11:00〜20:00。千歳船橋店は2022年に開いた世田谷区の店舗で、14の国と地域の商品を約2,000種類扱う。免税店を展開するラオックスが運営している。
麺類が約200種類、調味料が約300種類、冷凍食品が約160種類。この規模で棚が整理されているので、専門店の雑然とした感じが苦手な人でも歩きやすい。
タイ専門ではないため生鮮ハーブは期待できないが、冷凍のタイ食材とレトルトのカレーは強い。買い物ついでに寄れる立地なのも大きい。輸入食品店の全国的な選択肢は日本で輸入食品が買えるスーパー・専門店10選にまとめてある。
近所で買えるチェーン3選
6. カルディコーヒーファーム
駅ビルやショッピングモールに入っているので、東京なら片道15分以内に必ず1店ある。メープロイ、ロイタイといったタイのブランドを扱っていて、グリーンカレーペースト、レッドカレー、トムヤムペーストがまとめて棚に置かれている。
ココナッツミルク、ナンプラー、スイートチリソースも常時ある。タイ料理を初めて作る日の買い出しは、ここ1軒で終わる。 生鮮ハーブと乾麺の種類は専門店にかなわない。
7. 業務スーパー
量で買うならここになる。グリーンカレーペーストの400g入りは、1個で約30皿分。青唐辛子、エシャロット、レモングラス、ターメリックが入った本格的な配合で、値段は専門店の小瓶より安い。
グリーンカレーの缶詰も置いてある。温めるだけで食べられて1食150円前後なので、平日の夜に便利だ。ナンプラーとココナッツミルクも大容量で並ぶ。
難点は使い切れないこと。400gのペーストを開けたら小分けにして冷凍する前提で買ったほうがいい。
8. ドン・キホーテ
深夜に必要になったときの逃げ場になる。24時間営業の店舗なら、仕事帰りにナンプラーとカレーペーストを買って帰れる。
品揃えは店舗差が大きい。新宿や上野、錦糸町のように外国人客の多い立地では、タイのインスタント麺やスナックの棚がしっかり確保されている。郊外店だと調味料が数点あるだけのこともある。ドンキで買える輸入食品全般はドンキの輸入食品ランキングで扱っている。
買いに行けない日の通販2選
9. KOKYO MARKET
タイをはじめアジア各国の食品と酒を直輸入で扱うオンラインストア。専門店に行かないと買えないものが通販で届くのがこの店の使いどころだ。
冷凍のコブミカンの葉、ガランガル(南姜)、レモングラスといった、スーパーの棚にまず並ばないハーブが冷凍で買える。タイのビールやドリンクも揃う。

KOKYO MARKET で買えるおすすめ商品
この記事で紹介した商品の多くは、輸入食品・お酒の通販サイト KOKYO MARKET で購入できます。中国・台湾・韓国・ベトナムの食材から海外のビール・ワインまで、日本ではなかなか手に入らない商品を直輸入で取り扱っています。

SARIRAYA 冷凍コブミカンの葉 100g – タイ料理に欠かせない爽やかな香り 12,350円
イチタン タイミルクコーヒー 300ml – 本場の味!ICHITAN Thai Milk Coffee / ICHITAN タイミルクコーヒー 300ml 3,900円
ICHITAN タイミルクティー 300ml – タイで大人気の濃厚な味わい / ICHITAN タイミルクティー 300ml 3,900円
SARIRAYA ガランガル 200g – 爽やかな香りと辛味!本格タイ料理に欠かせない南姜 / SARIRAYA ガランガル 200g 11,089円
10. 楽天市場
銘柄が決まっているときと、まとめ買いのときに強い。同じ商品を複数の店が出しているので、価格と送料を横並びで比べられる。タイ食材を専門に扱う店も出店していて、業務用サイズまで買える。
弱点は絞り込みだ。「タイ食材」で検索すると数万件が返ってきて、同じ商品が別々の店から何十件も並ぶ。商品名で直接検索したほうが早く着く。
輸入食品の通販サイト全般は輸入食品通販9選で比較している。
どの食材をどこで買うか
ナンプラーからプリッキーヌーまで、入手のしやすさには大きな差がある。上の並びで言えば、上4つは近所のスーパーで足りる。下2つを求めて専門店か通販に行くことになる。
まず揃えるべきはナンプラーだ。タイ料理の塩気はほぼこれで決まる。

タイの定番ブランド。700mlの大容量で、炒め物からスープまで使い回せる。
KOKYO MARKET で見る(1,000円) / 楽天市場で「TIPAROS ナンプラー」を探す
ココナッツミルクはカレーとスープの土台になる。缶ではなく紙パックだと、余ったぶんを冷蔵庫で保存しやすい。

タイ産のココナッツミルク400ml。グリーンカレー、トムカーガイ、デザートまで守備範囲が広い。
KOKYO MARKET で見る(1,300円) / 楽天市場で「Natural Bloom ココナッツミルク」を探す
ここから先が、近所では手に入りにくい領域になる。

トムヤムクンとグリーンカレーの香りを決める葉。冷凍なので使う枚数だけ取り出せる。
KOKYO MARKET で見る(12,350円) / 楽天市場で「SARIRAYA 冷凍コブミカンの葉」を探す

生姜に似た香りの根茎。トムヤムクンやトムカーガイに欠かせない。
KOKYO MARKET で見る(11,089円) / 楽天市場で「SARIRAYA ガランガル」を探す

スープの香りづけに使う定番のハーブ。冷凍でも香りは十分に立つ。
KOKYO MARKET で見る(9,789円) / 楽天市場で「SARIRAYA レモングラス」を探す
この3つが冷凍庫にあるだけで、家で作るタイ料理の完成度が変わる。生のものを買いに行けない日は、冷凍で妥協する価値がある。
料理と一緒に飲むなら、タイのビールが合わせやすい。

タイを代表するピルスナー。麦の味がしっかりあって、辛い料理に押し負けない。
KOKYO MARKET で見る(870円) / 楽天市場で「シンハー瓶ビール」を探す

タイの国民的ビール。シンハーより軽めで、食事の間ずっと飲める。
KOKYO MARKET で見る(735円) / 楽天市場で「チャーンビール クラシック」を探す

屋台のチャーイェンに近い甘さの紅茶。辛い料理のあとに効く。
KOKYO MARKET で見る(3,900円) / 楽天市場で「ICHITAN タイミルクティー」を探す
買う前に押さえておきたいこと
専門店は現金のほうが早い。 カード決済に対応している店が増えたとはいえ、小さな食材店ではまだ現金のみのこともある。少し用意して行くと詰まらない。
生鮮ハーブは入荷日で決まる。 プリッキーヌーやバイトゥーイは、いつ行っても置いてあるわけではない。空輸のタイミング次第なので、確実に欲しいなら電話で聞いてから向かうのが確実だ。
カレーペーストは開封後が短い。 大容量を買った日は、製氷皿で小分けにして冷凍しておく。1回分ずつ取り出せて、1年近く持つ。
営業時間は変わる。 ここに書いた時間は取材記事や店の告知に基づくものだが、専門店は状況で変わりやすい。出かける前に公式の情報を確認してほしい。
目的別に、どこへ行くか
作りたいものが決まっていないなら、カルディか業務スーパーで調味料を3点買うところから始めるのがいい。ナンプラー、グリーンカレーペースト、ココナッツミルク。この3つでガパオライスもグリーンカレーも作れる。
レシピに生のハーブが出てくるなら、専門店に行く理由がある。新宿方面ならアジアスーパーストア、東側なら錦糸町のタイランドショップかアジアヤオショー。上野が近いならアメ横センタービルの地下。
そして買いに行く時間が取れないなら、冷凍ハーブを通販で確保しておく。KOKYO MARKETならコブミカンの葉もガランガルも冷凍で届くので、思い立った日に作れる。
同じ東京で東南アジアの食材を探すなら、東京でベトナム食品が買えるスーパー5選も店が重なる。調味料から入りたい人には海外調味料が買える通販5選が近い。



