カルディのワイン棚で、ポルトガルの区画は小さい。イタリアやフランスに比べると本数はずっと少なく、季節によっては1〜2本しか並ばないこともある。
それでも探す人が多いのは、夏になると出てくる微発泡の白「ヴィーニョ・ヴェルデ」があるからだろう。度数が10%前後と低く、冷やしてごくごく飲める。1,000円台で買える。
カルディ公式オンラインストアの原産国絞り込みで「ポルトガル」を選ぶと、2026年10月時点で出てくるのは赤ワイン2本だけだった。白とヴィーニョ・ヴェルデは店頭が中心になる。そうした在庫の事情も含めて、カルディで手に取れるポルトガルワインを5本と、見つからないときの代わりを順に紹介する。
ヴィーニョ・ヴェルデとは
「緑のワイン」は色の名前ではない
ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)は、ポルトガル北部のヴィーニョ・ヴェルデ地方で造られるワインのこと。直訳すると「緑のワイン」になるが、液体が緑色なわけではない。産地の名前がそのままワインの名前になっている。
「若いうちに摘んだブドウで造るから緑」という説明を見かけることもある。ただ、ポルトガルワインの専門店などはこの説を否定している。

産地は雨の多い北の端
ヴィーニョ・ヴェルデ地方は、ミーニョ川を挟んでスペインのガリシア地方と接する、ポルトガルの北西の角にある。大西洋からの湿った風が入るので雨が多く、夏も涼しい。
ブドウは完熟しにくい。そのぶん酸がしっかり残る。ヴィーニョ・ヴェルデがさっぱりした味になるのは、この気候のためだ。
味の特徴は「低い度数」「高い酸」「かすかな泡」
カルディの棚に並ぶような手頃なヴィーニョ・ヴェルデは、だいたい次の3点で説明がつく。
- 度数が低い。10%前後のものが多く、12〜14%が普通のワインより軽い
- 酸がはっきりしている。レモンや青リンゴにたとえられる
- シュワッと弱い泡がある。スパークリングほど強くなく、注いだときに細かい泡がグラスの内側につく程度
もともとの泡は、瓶の中で発酵が少し続いて生まれたものだった。今は瓶詰めのときに炭酸ガスを少し加えて泡を整えるものが多い。
白が大半だが、地元では赤やロゼも飲まれている。赤のヴィーニョ・ヴェルデは炭火で焼いたイワシと合わせるのが定番だという。日本で見かけるのはほぼ白だけだ。
使われるブドウ品種
ラベルの裏を見ると、聞き慣れない品種名が並ぶ。代表的なのは次のあたり。
- ロウレイロ:花のような香り。ヴィーニョ・ヴェルデらしさを決める品種
- アリント:酸が強く、骨格を作る。地元ではペデルナンとも呼ぶ
- トラジャドゥラ:酸が穏やかで、ブレンドの丸みを担う
- アルヴァリーニョ:スペインでは「アルバリーニョ」。単体で造ると香りが濃く、度数も高めの辛口になる
アルヴァリーニョだけで造ったものは、軽い微発泡タイプとは別物と考えたほうがいい。北端のモンサオン・イ・メルガッソという小さな地区が有名な産地だ。
品種ごとの味の違いをもっと知りたいなら、ワインのぶどう品種の違いに早見表がある。
カルディのポルトガルワインは「店頭」と「オンライン」で品揃えが違う
最初に知っておきたいのがここだ。
カルディのポルトガルワインは、公式オンラインストアと店頭とで並ぶ銘柄が違う。オンラインの原産国絞り込みに出てくるのは、2026年10月時点で次の2本しかない。
| 銘柄 | タイプ | 価格(税込) | オンライン在庫 |
|---|---|---|---|
| シガッラ・グランパッソ | 赤・フルボディ | 1,647円 | あり |
| カーサ・サントス・リマ バリカス | 赤・ミディアム | 1,097円 | 在庫なし |
ヴィーニョ・ヴェルデの定番「エスカパーダ」は、オンラインの商品ページが残っているものの「現在お取り扱いしておりません」の表示になっている。夏の期間限定で店頭に並ぶことが多い銘柄なので、秋冬は見つけにくい。
白を探しているなら店頭で棚を見るか、なければ後半で紹介する通販の代わりに切り替えたほうが早い。
カルディで買えるポルトガルワインおすすめ5選
価格は、オンラインで売っているものは2026年10月時点の公式オンラインストア、店頭のみのものは確認できた時点の価格を載せている。店舗によって違うことがある。
1. エスカパーダ ヴィーニョ・ヴェルデ(白・微発泡)
カルディでポルトガルワインといえば、まずこれ。造り手はカーサ・デ・ヴィラ・ヴェルデで、格付けはヴィーニョ・ヴェルデDOC。
- 度数:10.5%
- 品種:トラジャドゥラ、ロウレイロ、アリント、アヴェッソ
- 価格:店頭で1,000円前後(2020年は987円で販売)
柑橘系の香りと、軽い泡。4品種のブレンドで、ヴィーニョ・ヴェルデの基本形といえる味になっている。2020年にワイン情報サイトが行ったカルディの1,500円以下のワイン15本の飲み比べでは、最優秀に選ばれた。
冷蔵庫でしっかり冷やして、天ぷらや唐揚げと合わせたい。揚げ物の油を酸と泡が流してくれる。
カーサ・デ・ヴィラ・ヴェルデ造の微発泡の白。度数10.5%で、カルディでは夏の店頭に並ぶことが多い。
2. シガッラ・グランパッソ(赤)
いまカルディのオンラインで確実に買えるポルトガルワインは、実質この1本になる。「金賞受賞」のマークが付いている。
- 価格:1,647円(750ml)
- 度数:14.0%
- 品種:トゥーリガ・ナシオナル、カベルネ・ソーヴィニヨン
- 格付け:ヴィーニョ・レジョナル・リスボア
トゥーリガ・ナシオナルは、ポルトガルを代表する黒ブドウ。ポートワインの原料にも使われる。商品説明には、カシスやプラムを煮詰めたような香り、スミレや白コショウ、コーヒーのニュアンスとある。
フルボディで度数も14%ある。ヴィーニョ・ヴェルデとは正反対の、しっかり飲む赤だ。牛肉の煮込みやハンバーグに合わせたい。
リスボン地方の赤。トゥーリガ・ナシオナルとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドで、度数14.0%のフルボディ。
3. バルカトリナ ブランコ(白)
ポルトガルの白をもう少し落ち着いて飲みたいときの1本。泡はない。
- 価格:1,064円(2024年7月のオンライン価格)
- 品種:ベルデホ、アリントほか
青リンゴやグレープフルーツのような酸に、白い花やミントの香り。後味にかすかな塩気を感じるという評価が多い。刺身や魚介のマリネと合わせると、その塩気が生きる。
2024年まではオンラインで買えたが、2026年10月時点では一覧に出てこない。店頭で探す銘柄になっている。
柑橘系の酸と白い花の香りがある、泡のないポルトガルの白。魚介料理向き。
4. カーサ・サントス・リマ バリカス(赤)
カーサ・サントス・リマは、リスボンの北にあるアレンケールのワイナリー。手頃な価格帯のワインを数多く出していて、日本でもよく見かける造り手だ。
- 価格:1,097円(750ml)
- 度数:13.5%
- 品種:トゥーリガ・フランカ、トリンカデイラ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン
- 格付け:IGP ヴィーニョ・レジョナル・リスボン
カシス、プルーン、レーズンの香りに、黒コショウとカカオ。樽で熟成させているので、タンニンがはっきりしている。シガッラ・グランパッソより軽く、ミディアムボディに分類されている。
1,000円ちょっとで樽の香りがある赤は、カルディの棚でも多くない。焼き鳥(タレ)や豚肉のグリルと合わせやすい。オンラインは在庫切れの表示が続いているので、店頭か通販で探す。

リスボン地方の樽熟成の赤。度数13.5%のミディアムボディで、1,000円台前半で買える。
KOKYO MARKET で見る(8,800円) / 楽天市場で「カーサ サントス リマ バリカス」を探す
5. アルヴァリーニョ カーサ・デ・ヴィラ・ヴェルデ(白)
エスカパーダと同じ造り手による、アルヴァリーニョ100%の白。
ヴィーニョ・ヴェルデの微発泡タイプと比べると、香りが濃く、ミネラル感がはっきりしている。酸もしっかりある。軽く飲み流すというより、料理に合わせてじっくり飲むワインだ。白身魚の塩焼きや貝の酒蒸しのような、塩だけで味をつけた魚介とよく合う。
ワイン評価サイトでは、カルディの白のなかで一押しに挙げられていた。2024年1月の時点でオンラインは品切れになっていて、今も店頭で探す銘柄になっている。

アルヴァリーニョ100%の辛口白。香りが濃く、ミネラル感のある魚介向きの1本。
KOKYO MARKET で見る(2,000円) / 楽天市場で「アルヴァリーニョ カーサ デ ヴィラ ヴェルデ」を探す
料理から1本を選ぶ
5本は、軽さも色もばらばらだ。迷ったら、その日の料理から逆に選ぶと外しにくい。
ポルトガルは魚介をよく食べる国で、ワインもそれに合わせて造られてきた。日本の家庭料理と合わせやすい。天ぷらは、16世紀にポルトガル人が伝えた料理がもとになったという説もある。
カルディで見つからないときの代わり
ヴィーニョ・ヴェルデは季節で棚から消える。冬に飲みたくなったら、通販で手に入る定番銘柄に切り替えるといい。カルディ以外でも、1,000円台で買えるポルトガルワインは少なくない。
ガタオ ヴィーニョ・ヴェルデ(白・微発泡)
猫のラベルで知られるヴィーニョ・ヴェルデ。ポルトガル語で「ガタオ」は雄猫のこと。造り手はヴィニョス・ボルゲスで、ポルトガル国内でもよく飲まれている。度数は低めで、エスカパーダと同じ方向の味。カルディのヴィーニョ・ヴェルデが切れたときの代わりにちょうどいい。
猫のラベルのヴィーニョ・ヴェルデ。微発泡で度数が低く、エスカパーダの代わりになる。
マテウス ロゼ(ロゼ・やや甘口)
丸く平たいボトルの、ポルトガルで最も知られたロゼのひとつ。ほんのり甘く、軽い泡がある。辛口のヴィーニョ・ヴェルデより飲みやすいので、ワインに慣れていない人と飲むときに向く。

平たいボトルで知られるポルトガルのロゼ。ほのかな甘さと軽い発泡が特徴。
KOKYO MARKET で見る(2,800円) / 楽天市場で「マテウス ロゼ」を探す
ポートワイン(甘口・酒精強化)
食後にもう1杯なら、ポルトガルのもうひとつの名物を。発酵の途中でブランデーを加えて造る甘口のワインで、度数は20%前後ある。チーズやチョコレートと合わせて、少しずつ飲む。開けてからも普通のワインより日持ちする。

ブランデーを加えて造る甘口の酒精強化ワイン。度数は20%前後で、食後酒向き。
KOKYO MARKET で見る(3,200円) / 楽天市場で「ポートワイン ルビー」を探す
ポルトガルワインをまとめて比べたいなら、楽天市場の飲み比べセットが手軽だ。
ポルトガルワインが買える場所
カルディ以外の買える場所を、使い分けで整理しておく。
- カルディ店頭
→ ヴィーニョ・ヴェルデやバルカトリナなど、オンラインにない白が並ぶ。夏に品揃えが厚くなる
- カルディ公式オンラインストア
→ 2026年10月時点ではシガッラ・グランパッソが買える。6本まとめ買いもできる
→ ポルトガルの隣国スペインのワインやサングリアを直輸入で扱う。イベリア半島の赤をもう1本足したいときや、ワイン以外の輸入酒と一緒に頼みたいときに使える。まとめ買いで1本あたりの送料負担が下がる
- 楽天市場
→ ガタオやマテウス、ポートワインなどポルトガルの定番銘柄が揃う。6本・12本のセットが多く、ポイントも付く

ポルトガルの赤が気に入ったなら、隣のスペインの赤も好みに合う可能性が高い。どちらもイベリア半島の暑く乾いた土地で育った、果実味の濃いワインが多いからだ。スペインワインが手頃な理由はスペインワインはなぜ安い?で詳しく書いた。
KOKYO MARKET で買えるおすすめ商品
この記事で紹介した商品の多くは、輸入食品・お酒の通販サイト KOKYO MARKET で購入できます。中国・台湾・韓国・ベトナムの食材から海外のビール・ワインまで、日本ではなかなか手に入らない商品を直輸入で取り扱っています。

ソルトブッシュ シャルドネ クオリア・ワインズ 750ml 2,300円
クオリア・ワインズ ソルトブッシュ カベルネ・ソーヴィニヨン 750ml オーストラリアワイン 2,300円
白ワイン サングリア アラリカ 2,100円
赤ワイン サングリア アラリカ 2,100円

通販サイトごとの送料や品揃えの比較は、輸入ワインが買えるネット通販10選にまとめてある。
よくある質問
カルディのヴィーニョ・ヴェルデはいつ売っている?
エスカパーダ ヴィーニョ・ヴェルデは、夏の期間限定で店頭に並ぶことが多い。2026年10月時点では、オンラインでは取り扱いがない。秋冬に飲みたいなら通販でガタオなど別の銘柄を探すほうが確実だ。
ヴィーニョ・ヴェルデはスパークリングワインなの?
泡はあるが、スパークリングワインほど強くはない。ラベルには「微発泡」と書かれることが多い。泡のないスティルタイプもある。
開けたらどれくらいもつ?
ヴィーニョ・ヴェルデは熟成させるワインではないので、買ったら早めに飲むほうがいい。開けたあとは泡が抜けていくため、その日か翌日までに飲みきりたい。
ポルトガルワインは安い?
カルディの5本はすべて1,000円台で、ほかの国のワインと比べて特別に高いものはない。日本で見かける手頃なポルトガルワインは1,000〜2,000円台が中心になる。
最初の1本をどう選ぶか
夏ならエスカパーダ ヴィーニョ・ヴェルデ。軽く、冷やして飲む、ポルトガルらしさがいちばん分かりやすい1本だ。
それ以外の季節は、オンラインでも買えるシガッラ・グランパッソから入るといい。ヴィーニョ・ヴェルデとは逆の、濃い赤のポルトガルが分かる。軽い白と濃い赤、両端を飲めば、残りの3本がどのあたりに入るかも見当がつく。
カルディのワインを国を問わず広く選ぶなら、カルディのワインおすすめランキングTOP20を。ワインに合わせるつまみはカルディのおつまみおすすめランキング15選で探せる。



