白酒(バイジュウ)は強い。これは間違いありません。
ただ「50度以上の酒」とひとまとめにされがちですが、実際の度数は銘柄で38度から56度まで開きがあります。同じ銘柄でも、度数違いの版が並んで売られていることも珍しくない。
ここでは有名銘柄の度数を一覧にしたうえで、中国の宴席での飲み方と、家で飲むときの割り方を分けて整理しました。白酒がどんな酒か、香りの型(香型)の違いから知りたい人は、先に白酒とは?飲み方と日本で買えるおすすめ8選を読むと話がつながります。

白酒の度数は何度?有名銘柄の一覧
まずは数字から。日本で名前を見かける銘柄の、代表的な度数を並べました。
| 銘柄 | 産地 | 香型 | 代表的な度数 |
|---|---|---|---|
| 紅星二鍋頭 | 北京 | 清香型 | 56度 |
| 牛欄山二鍋頭 | 北京 | 清香型 | 56度 |
| 汾酒 | 山西省 | 清香型 | 53度 |
| 貴州茅台酒 | 貴州省 | 醤香型 | 53度 |
| 五粮液 | 四川省 | 濃香型 | 52度 |
| 瀘州老窖 | 四川省 | 濃香型 | 52度/38度 |
| 洋河 海之藍 | 江蘇省 | 濃香型 | 42度 |
| 江小白 | 重慶 | 清香型 | 40度 |
| 孔府家酒 | 山東省 | 濃香型 | 39度 |
ラベルの読み方も押さえておきます。中国の酒は「酒精度:53%vol」のように書かれていて、この%volは日本の「度」と同じ意味です。53%volなら53度。
数字を見ると、北京の大衆酒である二鍋頭がいちばん高い。茅台や五粮液のような高級酒は52〜53度に集まっています。高い酒ほど強い、というわけではありません。
40度前後の銘柄は、中国で「低度白酒」と呼ばれる流れから生まれたものです。瀘州老窖のように、同じ酒で52度版と38度版を両方出している蔵もあります。強さが心配なら、まずこちらを選ぶ手があります。
比べる相手を置くと感覚がつかみやすい。ウイスキーが40度、本格焼酎が25度前後、日本酒が15度前後です。白酒の主流はウイスキーよりひと回り強い、と覚えておけば外しません。
中国の宴席での飲み方と乾杯の作法
白酒がいちばん飲まれる場面は、会食や祝いの席です。ここでの飲み方には、日本とかなり違う決まりがあります。
小さな杯で、何度も乾杯する
宴席の白酒は、おちょこより小さいくらいの杯で出てきます。1杯は10〜15mlほど。テーブルには「分酒器(フェンジウチー)」という小さな注ぎ口付きの容器が置かれ、そこから自分の杯に注ぎます。
乾杯は最初の1回では終わりません。誰かが立ち上がって挨拶するたびに杯を合わせ、席の途中で何度も繰り返されます。
「干杯」と「随意」の違い
覚えておきたい言葉は2つです。
- 干杯(ガンベイ):杯を空にする、の意味。言われたら飲み干すのが前提
- 随意(スイイー):自分のペースでどうぞ、の意味。ひと口だけでいい
飲めない人や、ペースを落としたい人は「随意」と言ってから口をつければ角が立ちません。お酒そのものを飲まない人は、お茶で乾杯しても失礼にはなりません。「以茶代酒(お酒の代わりにお茶で)」という決まった言い方があるくらいです。
杯を合わせるときは相手より低く
目上の人と杯を合わせるときは、自分の杯の縁を相手の杯より少し下に当てます。敬意を示す動作です。
円卓で相手が遠く、杯が届かないこともあります。そのときは杯の底でテーブルを軽くトンと叩けば、乾杯をしたことになります。
乾杯10回でどれくらい飲んでいるか
杯が小さいので油断しやすいのですが、量を計算すると印象が変わります。
純アルコール量は「量(ml)×度数×0.8」で出せます。53度の白酒を15mlの杯で1杯飲むと約6.4g。缶ビール350ml(5%)1本が約14gなので、2杯でほぼ缶ビール1本です。
乾杯を10回こなせば約64g。缶ビールなら4本半になります。宴席では、水やお茶を手元に置いて間に飲む、食べながら飲む、の2つを守るだけでもだいぶ違います。
家で飲むときの飲み方と割り方
自宅で飲むなら、宴席の決まりに合わせる必要はありません。香型と度数で飲み方を変えると、白酒の印象はかなり変わります。
ストレート(常温)
いちばん香りが分かる飲み方です。小さなグラスに少量を注ぎ、口に含んで舌の上で転がすように飲みます。冷やすと香りが立ちにくくなるので、常温が基本。
茅台酒のような醤香型や、五粮液のような濃香型の高級酒は、まずこの飲み方で。割ってしまうと、値段の分の香りが薄まります。
ロック
氷が溶けるにつれて度数が下がり、口当たりがやわらかくなります。ストレートはきついけれど香りは残したい、という人に向いた中間の飲み方です。
水割り
白酒1に対して水2くらいが目安。20度前後になり、焼酎の水割りに近い強さです。
銘柄によっては、水を加えると白く濁ることがあります。白酒に含まれる香りの成分が、度数が下がって溶けきれなくなるために起きるもので、傷んでいるわけではありません。
ソーダ割り
白酒1に対して炭酸水3〜4。ハイボールの感覚で飲めます。向いているのは、すっきりした清香型。汾酒や二鍋頭、40度の江小白あたりです。
江小白はもともと、若い人がジュースや炭酸で割って飲むことも想定して作られた白酒です。100mlの小瓶があるので、割り方を試すのにちょうどいい。
冷凍庫で冷やす
56度の二鍋頭は、瓶ごと冷凍庫に入れても凍りません。とろりとした口当たりになり、アルコールの刺激が丸くなります。香りは控えめになるので、香りより飲みやすさを取りたいときの方法です。
有名な白酒の銘柄と特徴
ここからは一覧に出した銘柄を、もう少し詳しく見ていきます。
貴州茅台酒(マオタイ)
貴州省仁懐市の茅台鎮で造られる、中国でもっとも名の知れた白酒。代表的な「飛天」は53度の醤香型で、43度の版もあります。醤油を思わせる深い香りが長く残るのが特徴で、国の宴席や贈答に使われてきた酒です。
日本で買うと1本数万円になる高級酒で、偽物の流通が問題になってきた銘柄でもあります。買うときは正規輸入品と明記された店を選んでください。
玉山茅台酒(台湾)

台湾の台湾菸酒公司が造る54度の白酒。名前に「茅台」と入っていますが、貴州の茅台酒とは別の酒です。白い陶器の瓶に入っていて、台湾の宴席や土産の定番になっています。
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「マオタイ酒」として売られている商品の中には、この台湾の玉山茅台が含まれていることがあります。貴州の茅台酒を探しているなら、ラベルの「貴州」と「玉山」の字を確認すると取り違えません。
五粮液(ごりょうえき)

四川省宜賓で造られる濃香型の白酒。名前のとおり、高粱・米・もち米・小麦・トウモロコシの5種類の穀物を原料にしています。52度。果実のような甘い香りがあり、茅台と並んで中国の高級白酒の代表とされます。
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瀘州老窖(ろしゅうろうこう)

四川省瀘州の濃香型白酒。古い発酵窖(発酵用の穴)を使い続けていることで知られる蔵です。二曲酒には52度と38度の2種類があり、香りは近いまま強さだけ選べます。
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汾酒(ふんしゅ)

山西省杏花村で造られる清香型の代表格。53度。クセが少なく、すっきりした香りで、白酒を初めて飲む人でも香りに戸惑いにくい。ソーダ割りにも向きます。
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紅星二鍋頭・牛欄山二鍋頭

北京の人が日常的に飲む大衆酒。56度と度数は高めですが、価格は手頃です。清香型で香りはシンプル。冷凍庫で冷やして飲むと、刺激が丸くなります。
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紅星と並ぶ北京の二鍋頭ブランド。56度。北京の食堂で、羊肉のしゃぶしゃぶや餃子と一緒に出てくる酒です。
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洋河 海之藍

江蘇省の洋河酒廠が造る、青い瓶が目印の白酒。42度で、口当たりのやわらかさを売りにしています。52度の上位版「天之藍」もあります。
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江小白(ジャンシャオバイ)

重慶の白酒ブランド。40度、100mlの小瓶で、若い世代向けに作られた銘柄です。清香型ですっきりしていて、炭酸やジュースで割っても香りが邪魔になりません。
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孔府家酒(こうふかしゅ)

孔子の故郷、山東省曲阜の白酒。39度と白酒の中では低めで、濃香型の甘い香りを手軽に試せます。壺型の瓶も特徴です。
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度数から選ぶなら
どれから飲むか迷ったら、度数と香りの強さで絞るのが早いです。
- 初めてで、強さが心配 → 39度の孔府家酒、40度の江小白、38度版の瀘州老窖
- 割って気軽に飲みたい → 江小白、汾酒
- 白酒らしい強さを一度味わいたい → 56度の紅星二鍋頭
- 香りをじっくり楽しみたい → 五粮液、瀘州老窖の52度版
- 贈り物や特別な席に → 貴州茅台酒
中国白酒は日本のどこで買えるか
白酒は日本のスーパーではまず見かけません。買える場所は限られています。
KOKYO MARKET(輸入食品の通販)
二鍋頭、汾酒、五粮液、瀘州老窖、海之藍、江小白、孔府家酒など、ここで紹介した銘柄の多くを扱っています。39度から56度まで度数違いを一度に揃えられるので、飲み比べをしたいときに便利です。中国の調味料や冷凍点心も同じ店で買えるので、家で中華を作る日にまとめて選べます。
KOKYO MARKET で買えるおすすめ商品
この記事で紹介した商品の多くは、輸入食品・お酒の通販サイト KOKYO MARKET で購入できます。中国・台湾・韓国・ベトナムの食材から海外のビール・ワインまで、日本ではなかなか手に入らない商品を直輸入で取り扱っています。

五粮液 50ml アルコール52度 箱付 中国白酒 濃香型 正規品 32,700円
牛欄山 二鍋頭白酒(アルコードシュ)56度 500ml スピリッツ 56度 白酒 中国焼酎 バイチュウ バイジョウ 中華お土産 中国酒 中国名物 2,000円
海之藍42° 480ml アルコール42度 箱付 中国酒 白酒 濃香型 正規品 4,800円
天之藍52° 500ml アルコール52度 箱付 中国酒 白酒 濃香型 正規品 9,000円
楽天市場
貴州茅台酒を探すならこちら。正規輸入品かどうか、商品ページの表記を確認してから選んでください。
中華食材店
池袋や横浜中華街などの中華食材店では、二鍋頭がお酒の棚に並んでいることが多いです。高級銘柄は置いていない店がほとんどなので、あれば買い、と考えておくほうがいい。東京の店は東京で中国食品・食材が買えるおすすめスーパー・中国物産店10選にまとめています。
まとめ:白酒は度数を選べる酒
白酒の度数は、有名銘柄でも38度から56度まで幅があります。高級酒の茅台や五粮液は52〜53度、北京の大衆酒の二鍋頭が56度、飲みやすさを狙った江小白や孔府家酒が40度前後です。
宴席では小さな杯で何度も乾杯し、「干杯」なら飲み干す、「随意」ならひと口。家なら香りの強い高級酒はストレートで、清香型はソーダ割りでも楽しめます。
白酒以外の中国のお酒も試したくなったら、中国産の美味しいお酒ランキング10選や、醸造酒の紹興酒とは?も参考になります。



