大阪でベトナム食材を探すと、まず困るのが「店が多すぎて、しかも小さい」ことだ。
東京なら「高田馬場か新大久保へ行けばいい」と言える。大阪にはそういう一か所がない。難波の裏通り、西成の商店街、鶴橋の駅前、門真の駅前、富田林の郊外。ベトナム食材店は府内のあちこちに点在していて、どこも10〜20坪ほどの小さな店が中心になる。
裏を返せば、自分の生活圏の近くにたいてい1軒はある、ということでもある。
大阪府内のベトナム食材店をエリアごとに分け、それぞれの店が何に強いのかを整理した。フォーの麺やヌクマムだけが欲しいのか、生のハーブや野菜まで揃えたいのかで、行くべき店は変わる。
大阪のベトナム食材店は5つのエリアに散らばっている
ざっくり分けると次の5つになる。
- ミナミ・西成(難波、花園町、岸里)
- 鶴橋・今里(生野区)
- 梅田・十三(北区、淀川区)
- 東大阪・北河内(東大阪、門真、守口、枚方)
- 堺・南河内(堺、富田林)
大阪市内の店は、日本語学校や専門学校、工場に通うベトナム人が多い地域に寄っている。店の客もほとんどがベトナムの人で、棚の表示はベトナム語だけということも珍しくない。
郊外の店は様子が違う。売り場が広く、野菜や果物、精肉を扱う「スーパー」に近い店が多い。ハーブや青いバナナのような生鮮品を探しているなら、郊外まで足を延ばしたほうが話が早い。
ミナミ・西成で買える店
大阪市内でベトナム食材店がいちばん固まっているのがこのエリアだ。難波から南へ、地下鉄の花園町・岸里あたりまで店が続く。
Long Dinh Market(ロンディンマーケット)
大阪市中央区高津3-15-18。日本橋駅と近鉄日本橋駅から歩ける位置にある。
扱う商品はおよそ300種類。調味料とインスタント麺に加えて、ローストダック(焼いたアヒル)を置いているのが特徴だ。以前の告知では10:00〜21:00・年中無休とされていて、ミナミで夜まで開いている店として使いやすい。
VIKO(ベトナムと韓国のスーパー)
店名はベトナム語で「Siêu thị Việt-Hàn」、ベトナムと韓国の食材をまとめて扱うスーパーだ。難波店(浪速区難波中2-8-76)と岸里店(西成区潮路1-10-1)がある。
難波店は留学生の多い専門学校のそばにあり、スナックや飲み物のほかに弁当も売っている。店の前にテーブルがあって、買ったものをその場で食べられる。ベトナム食材を買いに来たついでに、韓国のラーメンや調味料も一緒に揃うのは、この店ならではだ。
CAMON MART(カムオンマート)
西成区鶴見橋1-5-29。地下鉄の花園町駅から200mほど、鶴見橋商店街のアーケードの中にある。
ベトナムの国旗がたくさん飾られていて、商店街を歩いていればすぐにわかる。小さな店だが品数は多く、バインミーや月餅も置いている。昔ながらの日本の商店街なので、周りの八百屋や肉屋と合わせて一度に買い物を済ませられる。
MP Foods(エムピーフーズ)
西成区長橋1-3-14。花園町駅から徒歩4分ほど。
ここはインスタント麺の安さで名前が挙がる店だ。ハオハオ(Hảo Hảo)5袋が400円という値段が紹介されたこともある。フォーやブンの乾麺、即席麺を箱でまとめて買いたい人に向く。月曜が定休なので、そこだけ注意したい。

鶴橋・今里で買える店
鶴橋は韓国食材の街として知られているが、ベトナム食材店も入り込んでいる。鶴橋本通商店街のアーケードには「ベトナム食材店」ののぼりが立っていて、韓国の店のあいだに333ビールやハノイビールが並んでいる。
Viet Store 鶴橋店
生野区鶴橋2-15-34。鶴橋駅から徒歩3分。
香辛料、卵、アヒル肉、ビールといった、ベトナムの家庭料理に欠かせないものが一通り揃う。Viet Storeは梅田と東大阪にも店を持っていて、系列のなかでは駅からいちばん近い店になる。
鶴橋で焼肉を食べた帰りに寄れる距離なので、韓国食材とベトナム食材を1日でまとめて買うこともできる。
Vietmart 今里店
生野区新今里3-3-1。近鉄今里駅の近く。
冷凍食品と香辛料に強い。浪速区の恵美須店、東住吉区の今林店と、市内に複数店舗を持つチェーンで、割引キャンペーンをよく打っている。
梅田・十三で買える店
キタ側にも店はある。数はミナミほど多くないが、通勤の途中に寄りやすい。
Viet Store 梅田店
北区兎我野町10-15。大阪駅から徒歩10分ほど、東通り商店街の裏手にあたる。
鶴橋店と同じ系列で、調味料・お菓子・即席麺を中心に扱う。梅田で働いている人が、昼休みや帰りに寄るにはちょうどいい距離だ。平日は夕方で閉まる時間帯の告知があったので、仕事帰りに行くなら事前に確認したほうがいい。
HN Mart 十三・塚本
淀川区新北野3-9-14。十三駅と塚本駅の中間あたり。
夜23時まで開いていたという点で、大阪のベトナム食材店のなかでは珍しい存在だ。残業のあとでも間に合う。十三の元今里商店街にはアジア・ベトナム食料専門店のSakuraもあり、このあたりは小さな店がいくつか固まっている。
東大阪・北河内で買える店
大阪市の東側、工場の多い地域に大きめの店が集まっている。車で行ける人にはこのエリアがいちばん効率がいい。
Viet Store 東大阪倉庫店
東大阪市新町21-35。2015年から営業している、Viet Storeの倉庫を兼ねた店だ。
スナック、ソフトドリンク、即席麺、調味料、冷凍食品と品数が多い。いちばんの強みはベトナムから直輸入の野菜と果物で、生鮮品の充実度は市内の店と比べものにならない。朝7時から開いていたのも倉庫店らしい。
ATN Mart(門真)
門真市新橋町6-17。京阪の門真市駅から徒歩1分。
扱う商品はおよそ500種類。駅前でこの品数なので、電車で行く人にとっては北河内でいちばん使いやすい。ポイントカードもある。
Đại Việt Quán 守口店/PHUONG NGA MART(枚方)
守口の店は地下鉄守口駅の出口のすぐそばで、チリソースやナンプラー(ベトナム語でヌクマム)がよく売れている。枚方の PHUONG NGA MART は豚のコブクロ(子宮)のような珍しい部位やドリアン、即席麺のOmachiを扱っていて、市内の店にない品が見つかることがある。
堺・南河内で買える店
南へ下ると、店の規模はさらに大きくなる。食材を買うだけでなく、その場で食べる場所を持つ店が多い。
Tiệm Vây Cá(ティエムヴァイカー)
富田林市若松町西1-1809-1。近鉄富田林駅から徒歩5分ほど。雑誌では「SHO-KYU ティエンベイカー」の名前で紹介されている。
この店の特徴は自社農園を持っていることだ。ベトナム固有の野菜を自分たちで育てて売っている。ほかにも豚の希少部位を含む精肉、淡水魚、魚醤やチリソース、即席麺やインスタントコーヒーと、ひと通りの食材が揃う。
店内にはイートインがあり、バインミー、フォー、ブンが食べられる。日本人のお客さんが遠方から来る店として雑誌でも取り上げられた。
Ha Market(ハマーケット)
堺市南区新檜尾台3-6-6。泉北ニュータウンの近隣センターの中にある。
ココナッツウォーター、香菜、調理用の青いバナナ、冷凍のドリアン、魚や肉、インスタント食品とスナック。住宅地の中の店だが、生鮮品まで揃っている。隣にベトナム料理店のHa Foodsがあり、こちらは土日だけの営業だ。食材店のほうは月曜が休みになる。
Tan Tan Mart/3 Miền Mart(堺市)
堺区の Tan Tan Mart は南海堺駅から歩ける距離で、調理済みの総菜も売っている。西区の 3 Miền Mart は石津川駅の近く。週末に手作りのベトナム料理を並べる店として知られている。
買いたいものから店を選ぶ
店の数が多いぶん、目的から逆算したほうが迷わない。
| 買いたいもの | 向いている店 | エリア |
|---|---|---|
| フォー・即席麺を箱買い | MP Foods | 西成 |
| バインミー・弁当をその場で | VIKO、CAMON MART | 難波・西成 |
| ハーブ・ベトナムの野菜 | Tiệm Vây Cá、Viet Store 東大阪倉庫店 | 富田林・東大阪 |
| アヒル肉・卵・香辛料 | Viet Store 鶴橋店 | 鶴橋 |
| 仕事帰りに寄りたい | HN Mart、Long Dinh Market | 十三・日本橋 |
| 品数の多さで選ぶ | ATN Mart | 門真 |
大阪の輸入食品店をベトナム以外も含めて回りたいなら、大阪で人気の輸入食品・食材が買えるおすすめスーパー10選のほうが地図として使える。
行く前に知っておきたいこと
営業時間は変わりやすい。 この記事の営業時間と定休日は、各店が過去に告知したものや地域メディアの掲載情報をもとにしている。個人経営の小さな店が多く、移転や時間の変更はよくある。遠くから行くなら、出発前に店のFacebookページかGoogleマップで直近の投稿を見ておくほうが確実だ。
支払いは現金が安心。 キャッシュレス決済に対応している店は増えているが、小さな店では現金のみということもある。
日本語の表示が少ない。 棚のラベルはベトナム語だけ、という店が多い。探している商品のベトナム語名を控えておくと早い。ヌクマムなら「Nước mắm」、ライスペーパーなら「Bánh tráng」、フォーは「Phở」。
生鮮品は保冷バッグを。 ハーブや冷凍食品を買うつもりなら持って行きたい。特に郊外の店からの帰り道は長い。
店まで行けないときの買い方
近くに店がない、あるいは重い乾麺やビールを持って帰りたくない。そういうときは通販のほうが楽だ。
→ ベトナムのフォー、ビーフン、ライスペーパー、333やサイゴンのビールを直輸入で扱っている。大阪の店の棚で見かける定番がそのまま買える。まとめ買いの送料が安い
- 楽天市場
→ ベトナム食材の専門店が多数出店している。ヌクマムやハーブの種類はこちらが広く、楽天ポイントも貯まる
大阪の店でよく見る商品から、通販でも手に入るものを挙げておく。
麺と皮

幅4mmの乾燥フォー。ベトナム食材店の麺の棚にはたいてい置いてある。茹で時間が短く、鶏ガラのスープとヌクマムで本場に近い一杯になる。
KOKYO MARKET で見る(1,200円) / 楽天市場で「VINAフォーライスヌードル/VINA PHO越南米粉(4mm)400g」を探す

ブンチャーやブンボーフエに使う丸い米麺。フォーより細く、つけ麺や和え麺に向く。
KOKYO MARKET で見る(600円) / 楽天市場で「Safocoサフォコ 乾燥ビーフンBun Tuoi 300g ブントゥオイ ベトナム産」を探す

水にくぐらせて戻す生春巻きの皮。エビとハーブ、ブンを巻けば前菜になる。
KOKYO MARKET で見る(800円) / 楽天市場で「ベトナム産生春巻き用ライスペーパー 160g」を探す

枚方の PHUONG NGA MART でも扱っているベトナムの定番即席麺。揚げていないノンフライ麺で、スープはあっさりしている。
KOKYO MARKET で見る(2,730円) / 楽天市場で「Omachi インスタント麺 豚肉風味 80g 5袋入り ベトナム インスタントラーメン」を探す
フォーの銘柄ごとの違いはベトナム米麺フォー人気ランキング8選に、ほかの即席麺は人気のベトナム産インスタントラーメン・麺類8選にまとめてある。
調味料

フォーの店のテーブルに置いてあるチリソース。甘みがあって辛さはほどほど。守口の店でもよく売れている種類だ。
KOKYO MARKET で見る(1,000円) / 楽天市場で「フォーや春雨のスパイスに VIFON チリソース Tuong Ot 500ml」を探す
調味料をもう少し揃えたいなら本場ベトナムで人気の調味料10選が参考になる。
ビールと甘いもの

ベトナムでいちばんよく見かけるビールのひとつ。軽い飲み口で、辛い料理やフォーに合わせやすい。
KOKYO MARKET で見る(7,200円) / 楽天市場で「333ビール バーバーバー缶 ベトナム産ビール 330ml」を探す

緑の瓶のサイゴンスペシャル。333より麦の味がもう少し出ている。
KOKYO MARKET で見る(2,970円) / 楽天市場で「(瓶) サイゴンスペシャル ベトナムプレミアムビール 330ml(瓶)」を探す

鶴橋のベトナム食材店の棚にも並んでいる北部のビール。すっきりとしたラガーで、揚げ春巻きと合わせる人が多い。
KOKYO MARKET で見る(2,400円) / 楽天市場で「ベトナム ハノイビール缶 330ml」を探す

黒もち米を甘く煮たチェー。冷やしてココナッツミルクをかけるのがベトナム式。
KOKYO MARKET で見る(5,590円) / 楽天市場で「ベトナム 黒もち米せんざいChe Nep Cam 240g 24缶」を探す
KOKYO MARKET で買えるおすすめ商品
この記事で紹介した商品の多くは、輸入食品・お酒の通販サイト KOKYO MARKET で購入できます。中国・台湾・韓国・ベトナムの食材から海外のビール・ワインまで、日本ではなかなか手に入らない商品を直輸入で取り扱っています。

<冷凍>SARIRAYA 赤唐辛子(ベトナム) 500g – 鮮度抜群!激辛の本格派 9,789円
ベトナム産 マンゴージュース ANUTA 缶 330ml 3,850円
Omachi インスタント麺 豚肉風味 80g 5袋入り ベトナム インスタントラーメン 2,730円
Safocoサフォコ 乾燥ビーフンBun Tuoi 300g ブントゥオイ ベトナム産 600円
ビールの銘柄の違いはベトナム産ビール人気ランキングトップ10で比べている。通販サイト同士の比較ならベトナム食材・食品がお得に買えるネット通販・オンラインサイト6選を見てほしい。
東京とは探し方が違う
東京のベトナム食材店は、いくつかの駅の周りに集まる傾向がある。東京の店は東京でベトナム食品・食材が買えるおすすめスーパー・輸入食品店5選で紹介した。
大阪はそうなっていない。生野、西成、東大阪、門真、堺と、働く人と学ぶ人がいる場所にそれぞれ店ができてきた。だから「大阪のベトナム街」を探すより、自宅や職場から近いエリアの店をまず1軒見つけるほうが現実的だ。
市内の店で乾麺と調味料を買い、生の野菜が欲しくなったら郊外の大きな店へ。重いものは通販に任せる。この3つを使い分ければ、大阪でベトナム料理の材料に困ることはほとんどない。全国のほかの都市の店は全国にあるベトナム食品・食材が買えるおすすめ食品店・スーパーにまとめてある。



