今回は『台湾ルーローハンと一緒に食べたい相性抜群スープのレシピ』をご紹介します!
「台湾のどんぶり飯」であるルーローハンは、醤油ベースの甘じょっぱい煮汁とスパイスで煮込んだ豚肉をご飯の上にのせたご当地グルメです。
と言っても、ルーローハンをいわゆる「どんぶり」で提供するお店はほとんどなく、大抵は「お茶碗」に盛られて出てきます。
その理由としては、屋台の人気グルメでもあるため「食べやすいサイズ」にしていること。
そして食堂などで食べるときは、大多数の人が「副菜」や「スープ」を付け合わせるので、お茶碗サイズだとちょうどいい量であることが挙げられます。
さて、
台湾料理をこよなく愛し、月イチペースでルーローハンをいただく私。
実際にルーローハンと付け合わせたスープの種類は数知れず。
今日はその中から、「これはルーローハンに合うぞ!」と自信をもって言える『台湾スープ3種類』のレシピをご紹介いたします。
ご紹介する『ルーローハンと合う台湾スープ3種類』はこちら!
1.あっさり系で濃厚ルーローハンにぴったりの『ルオボー タン(大根スープ)』
2.台湾の定番朝食でもあり、話題性もある『シェン ドウジャン(塩豆乳スープ)』
3.栄養バランスの面で優秀な『ジョーツァイ ダン タン(ニラと卵のスープ)』
2の「シェン ドウジャン」は、よく混ぜてからしばらくすると、酢の成分で豆乳が所々固まり「もろもろ」「ぷるぷる」に変化するのが楽しめますよ。
どのスープもささっと作れておいしいので、よかったらお試しくださいね。
このレシピを作った人
日々海外食品を使った、外国料理のレシピを開発しています。
頻繁に輸入食品通販や、周辺の輸入食品店で日本ではレアな食品・食材を探し歩いています。
これまで作った外国料理は15カ国以上、100品以上!試行錯誤して作った外国料理レシピをご紹介します。
食卓に新しいバリエーションを加えるために参考にしてもらえれば嬉しいです!
「台湾ルーローハンに合うスープ」とは?
どの国の料理でも言えることですが、1回の食事に同じ系統の味ばかり集中させないことは大切です。
いくら甘い味付けが好きでも、甘い料理ばかりテーブルに並んだら飽きてしまいますよね?
「甘い」「辛い」「酸っぱい」など、違った系統の味を楽しめるメニューを取り混ぜることが、よりおいしく感じるための法則です。
また、そのほうが健康面でもバランスのとれた食事になりやすいですよ。
さらに「しょっぱい系の味付け」といっても、塩味・醤油味・味噌味とに分けることができます。
味噌味ベースの料理があるなら、他は塩味もしくは醤油味と変化をつけるのがおすすめです。
この法則をもとに考えると、ルーローハンに合うスープも見えてきます。
ルーローハンは「醤油ベースの甘じょっぱい煮汁とスパイスで豚肉を煮込み、ご飯の上にのせた料理」ということは、
1.「醤油味がベース」だから、醤油を使わない味付け。
2.「甘じょっぱい」から、甘みをつけず、塩気も控えめに。
3.「スパイス」を効かせた料理だから、香りが喧嘩しないようにスパイスは最低限に。
4.「豚肉」がメインだから、具材は野菜中心であっさり系に。
以上のようなスープがルーローハンに合うと言えそうです。
今回ご紹介するスープは、実際ルーローハンに添えて「おいしい!」と感じたことはもちろん。上の1〜4があてはまることも意識しました。
私と同じくルーローハンを愛する方に、「このスープ合うね〜」と思っていただけたらすごくうれしいです!
おうちでルーローハンを食べる機会があったら、ぜひ作ってみてくださいね。
ルーローハンのレシピはこちら👇
ルーローハンに合う・台湾スープを作るなら「これがあれば鬼に金棒!」
外国料理を本場に近い仕上がりとするために、私が大切にしていることは『本場の調味料を使うこと』です。
外国の調味料って独特の味と香りがありますよね。
それは「その国の気候や風土によって生み出されたもの」、その国ならではのものです。
なかなか代用品でまかなえるものではないし、長い長い歴史をへて現地の人たちに愛用され続ける調味料にはそれなりの理由があります。
本場の味・香りを再現しようと思ったら、その国の調味料を使うことは必須であり、近道でもあるんです。
今回のご紹介するスープも、3種類の輸入調味料を使って本格的に仕上げています。
また「シェン ドウジャン(豆乳スープ)」のレシピでは、本場の「ザーサイ」を使っていますが、具としてだけでなく調味料として旨味をプラスしてくれる効果があるので、まさに「鬼に金棒」アイテムです!
【レシピで使う輸入食品はこちら!】
1.中国三大名酢のひとつ『鎮江香醋』
「シェン ドウジャン(豆乳スープ)」のレシピで使われる『鎮江香醋』です。
こちらは、中国「鎮江市」のブランド酢で、もち米を主原料に麦ふすまなどを加え、発酵・熟成させて作る歴史ある中国調味料。
酸味の中に、独特の味と香りを強く感じます。
これが食材と組み合わさることで、普段の料理を劇的に「香りよくこく深く」仕上げてくれますよ。
そのまま点心のつけダレなどにも利用しますが、加熱調理に使うのもおすすめです。
加熱すると酸味がやわらぎ甘味が立ってきて、こくが深まります。
ストックしておくとできるレシピの幅が広がり、汎用性の高い調味料です!
2.具だくさんラー油『老干媽ピーナッツ入りラー油』
「シェン ドウジャン(豆乳スープ)」のレシピで使われる『老干媽ピーナッツ入りラー油』です。
「老干媽(ラオガンマー)」は、ラー油の本場中国で生まれた「具だくさんラー油(辛味調味料)」のブランド名で、現在「国民的調味料」と言われるほどの人気を誇っています。
老干媽シリーズは使う具材によっていくつかのバリエーションがあり、こちらはその内のひとつ「ピーナッツ入り」です。
花山椒(ホアジャオ)の香りとピリピリ系の辛さが料理にアクセントを加えてくれます。
ごろごろ入ったピーナッツの甘み・香ばしさ・食感が特徴で、「おつまみ」としてそのまま食べてもおいしいですよ。
ドロドロした見た目と違い、辛すぎず、しつこくもなく、爽やかな味がします。
のせるだけ・あえるだけと、手軽に使えて本格的な味に仕上がるのでおすすめです!
ちなみに老干媽の公式サイトにも参考になるレシピがいろいろ掲載されています。
▶︎ 具だくさんラー油「老干媽ピーナッツ入りラー油」を購入する
3.本場のザーサイ『四川搾菜ホール』
「シェン ドウジャン(豆乳スープ)」のレシピで使われる『四川搾菜ホール』です。
以前、中国人の友人宅へ遊びに行き手作りワンタンをご馳走になったとき、その美味しさに驚いたことがあります。
友人に聞いてみると「中国のザーサイを使うことが秘訣」と言っていました。
本場のザーサイは、肉厚で「コリッコリっ」という食感。
食材と合わせると「調味料」として料理に旨味を加えてくれるということを教わりました。
それ以来、このザーサイを愛用しています。
ぜひ本場のザーサイを使ってみてください!手放せなくなりますよ。
4.台湾のごま油『福寿特級純芝麻油』
「ジョーツァイ ダン タン(ニラと卵のスープ)」のレシピで使われるごま油です。
こちらは、厳選された「黒ごま」から伝統の技法で作られています。
味がとても濃くパンチがあるので、生で使うより加熱調理向きです。
単体でなめると独特の苦味を感じますが、それが食材と組み合わさると不思議なくらいコクに変わります。
台湾料理はごま油をよく使うので、質のいいものをストックしておくと便利です。
油ひとつで味も香りも段違いに仕上がりますよ!
「ルオボー タン(大根スープ)」レシピの材料(2名分)
⏳調理時間:30分くらい
【材料】
大根 | 200g |
固形ビーフコンソメ | 1個 |
水 | 400ml |
塩・白こしょう | 少々 |
トッピング用:ねぎ | お好みの量 |
「ルオボー タン(大根スープ)」のレシピ・作り方
- 大根は小さめの角切り、ねぎは小口切りにし、ビーフコンソメを分量の水に溶いておく。
*時間があるときは市販のコンソメではなく、手作りの「牛肉スープ」を使うのもおすすめです。
- 1の大根とスープを鍋に入れて弱火にかけ、大根が柔らかくなるまで煮込む。
塩と白こしょうで味をととのえる。
- 大根が柔らかくなったら完成。ルーローハンに添えて召し上がれ。
「シェン ドウジャン(豆乳スープ)」レシピの材料(2名分)
⏳調理時間:20分くらい
【材料】
干しエビ | 大さじ2 |
無調整豆乳 | 400ml |
香菜(シャンツァイ) | 1枝 |
塩 | ひとつまみ |
鎮江香醋(なければ黒酢) | 大さじ1 |
ザーサイ | 20g |
老干媽ピーナッツ入りラー油 | お好みの量 |
「シェン ドウジャン(豆乳スープ)」のレシピ・作り方
- 材料を量って準備する。
塩抜きしたザーサイはみじん切り。
香菜は茎をみじん切り、葉は食べやすい大きさにしておく。
- フライパンでエビを乾煎りする。
- 豆乳と香菜の茎部分を鍋に入れ、弱めの中火にかける。
塩をひとつまみ加え、豆乳が沸騰する直前で火をとめる。
- 1のザーサイ、2のエビ、鎮江香醋を均等に分けて器に入れておく。
- 3の豆乳を器に注ぐ。
- パクチーの葉と「老干媽ピーナッツ入りラー油」をのせたら完成、ルーローハンに添えて召し上がれ!
*よく混ぜて召し上がってください。しばらくすると豆乳が少し固まってもろもろ・ぷるぷるの食感になりますよ!
【このレシピで使った輸入食品はこちら!】
「ジョーツァイ ダン タン(ニラ卵スープ)」レシピの材料(2名分)
⏳調理時間:10分くらい
【材料】
ニラ | 60g |
卵 | 2個 |
鶏ガラスープの素 | 小さじ1 |
水 | 400ml |
塩・白こしょう | 少々 |
ごま油 | 適量 |
「ジョーツァイ ダン タン(ニラ卵スープ)」のレシピ・作り方
- 材料を準備する。
ニラは根元を細かく、葉の方は大きめに切る。卵は溶きほぐしておく。
- 鍋に分量の水と鶏ガラスープの素を入れて火にかけ、沸騰したらニラを加える。
塩と白こしょうを加えて味をととのえる。
*ニラは茹ですぎないのがコツです(1分くらいがベスト)。
- 溶き卵を流し入れて、火をとめる。
- ごま油をひとまわし加える。
- 器に盛って、ルーローハンに添えたら完成、召し上がれ!
【このレシピで使った輸入食品はこちら!】
「台湾ルーローハンに合うスープ3種」を調理・実食した感想
まず台湾でもよく見かける取り合わせ「ルオボー タン(大根のスープ)」は外せません。
このスープは文句なし!ルーローハンにぴったりです。
ルーローハンの濃厚なタレに大根のみずみずしい感じが好相性。
牛出汁スープならではの「こく」があるところもいいです。
現地ではこのスープに、冬瓜や白いゴーヤを具材に使うこともよくあります。
季節やお好みに合わせていろいろ試せるのもいいですね。
クセのない野菜とさらっとしたスープは、ルーローハンと相性抜群です!
来客にふるまうときは「シェン ドウジャン(豆乳のスープ)」がおすすめです。
しばらくして、豆乳が所々ゆる〜く固まってくるのがちょっとしたサプライズ感。
いわゆる「もろもろ」で、「ぷるぷる」の食感が楽しめます。
台湾では朝食によく食べられる料理だけあって、胃に優しいのに満腹感を得られるところもいいです。
エビとザーサイの味をベースにほぼ味付けをしていないので、ルーローハンと合わせたとき両方の料理の良さが感じられます。
「鎮江香醋」の酸味と、最後にのせた「具だくさんラー油」で花椒のピリ辛も加わり、甘いルーローハンにぴったりです!
「ジョーツァイ ダン タン(ニラと卵のスープ)」は、栄養バランスの面で最高です!
ルーローハンは豚肉を楽しむ料理だからこそ、体のために「緑のもの」を加えたいところ。
ニラは緑黄色野菜の中でもトップクラスのβカロテンを含んでいるらしく、ビタミンやその他の栄養成分も豊富に摂取できますね。
塩味さっぱり系なので、味の相性的にもルーローハンと合うスープですよ。
仕上げの「ごま油」も効いています!
質のいいごま油を使うと、香りも味も段違いに仕上がりますよー。
今回ご紹介したレシピはどれもおいしくて、ルーローハンと相性抜群のスープばかりです。
台湾の食堂気分で、おうちルーローハンを楽しむときの「おとも」におすすめします!
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