今回は、中国三大名酢のひとつ『鎮江香醋(ちんこうこうず)』にスポットをあてていきます。
鎮江香醋は、もち米を発酵・熟成させて作る歴史ある中国の調味料。
「お酢」ですが長期熟成させることにより「ツン」とくるような刺激的な酸味ではなく、独特の風味をもっていることが特徴です。
中国料理圏ではそのまま点心のつけダレにしたり、煮込み料理の調味料としても頻繁に使われます。
また近年では健康志向の高まりにより、その高い栄養価が世界的にも注目されるようになりました。
「うむ、いろいろ良さそうなことはわかった」。
「でも、そのまま飲んでも飽るし・・・使い切れる?」、そんな心配が囁かれているとかいないとか。
心配ご無用です!
「鎮江香醋を使うからこそ最強においしくなる」そんな中華料理が山ほどあります。
今回はその中のひとつ、鎮江香醋の特性を存分に生かした本格中華レシピをご紹介いたします。
その名も『鎮江香醋の酢豚』です!!
酢豚、お好きですか?
炊きたての白いご飯に、つやつやの甘酸っぱい酢豚をのせて、ほおばる。
至福の瞬間。。。
このレシピは食材や作り方はシンプルですが、深いコクと香りが堪能できる絶品酢豚です。
私のような「酢豚愛」あふれるあなたに、ぜひ試していただけたら嬉しいです。
このレシピを作った人
日々海外食品を使った、外国料理のレシピを開発しています。
頻繁に輸入食品通販や、周辺の輸入食品店で日本ではレアな食品・食材を探し歩いています。
これまで作った外国料理は15カ国以上、100品以上!試行錯誤して作った外国料理レシピをご紹介します。
食卓に新しいバリエーションを加えるために参考にしてもらえれば嬉しいです!
「鎮江香醋(ちんこうこうず)」とは?
「鎮江香醋(ちんこうこうず)」は、中国三大名酢のひとつといわれる香酢です。
中国の「江蘇(コウソ)省」南西部にある自然豊かな「鎮江市」が原産地となっています。
ところで、「香醋」と「香酢」どちらも見かける表記ですが、意味は同じものです。
「醋」という漢字は「酢」の異体字で、前者は「香醋:こうさく」と読まれることもありますが、現代では「香醋:こうず」とされるのが一般的となっています。
では、「香酢」と「黒酢」はどうかというと、これは違うものです。
「発酵・熟成させて作る」という点では共通していますが、黒酢は主に「玄米」を主原料としているのに対し、香酢は「もち米」です。
香酢はもち米を主原料に麦ふすまなどを加え、発酵・熟成して作られます。
さらに鎮江香醋は、その豊富な栄養価の面でも有名です。
人が健康に体を維持するため必要な「アミノ酸」を20種類も含むとされ、
その他にもクエン酸や酢酸が加わることによる、新陳代謝の促進・疲労回復・肌質改善・高血圧の予防など様々な健康効果が期待できるといわれています。
また、アミノ酸は「鎮江香醋ならではの風味」を生むことにも一役かっているようです。
この独特の風味は食材と組み合わさることで、料理を「香りよく」「深いコク」に仕上げてくれる効果があります。
今回ご紹介する『鎮江香醋の酢豚』は、そんな鎮江香醋の美点を存分に堪能できるレシピです。
シンプルな食材で驚くほど絶品になりますので、ぜひ、お試しくださいね。
「本格中華レシピ【鎮江香醋の酢豚】を作るならこれがあれば鬼に金棒!」
外国料理を本場に近い仕上がりとするために、私が大切にしていることは『本場の調味料を使うこと』です。
そうなんです。「食材は代用できても調味料はできない」。
「その国の気候や風土によって生み出され、長い歴史をへて現地の人たちに愛用され続ける」調味料というのは、独特の味と香りがあります。
本場の味・香りを再現しようと思ったら、その国の調味料を使うことは必須であり、近道でもあるんです。
そこで今回のレシピは、鎮江香醋をはじめとした「3つの輸入調味料」を使い、誰でも本格的な味を再現できるよう考えられたものになります。
このレシピで使う輸入食品3つはこちら!
1.中国三大名酢のひとつ『鎮江香醋』
まずは、レシピの「キモ」となる鎮江香醋から。
中国「鎮江市」のブランド酢で、もち米を主原料に麦ふすまなどを加え、発酵・熟成させて作る歴史ある中国調味料です。
これだけなめたら言うてもお酢ですから、「酸っぱ!」てなります。
ですが、酸味の中に独特の味と香りを強く感じます。
これが食材と組み合わさることで、普段の料理を劇的に「香りよくコク深く」仕上げてくれるんです。
そのまま点心のつけダレなどにも利用しますが、加熱調理に使うのが特におすすめ。
加熱すると酸味がやわらぎ甘味が立ってきて、料理全体のコクが深まります!
これがあるだけで、できるレシピの幅が広がり本場の味にグッと近づきますよ。
2.台湾の紹興酒『台湾紹興酒 熟成5年』
中国料理に不可欠な調味料といえば「紹興酒」です。
本場の味と香りを再現しようとするとき、調理酒・日本酒・焼酎・ワイン、そのどれでも代用がきかないと感じます。
特にこの紹興酒は、香りがめちゃくちゃ良くておすすめ。
グラスに注ぐとフルーティな香りが漂い、まるで高価な梅酒みたいです。
これを料理に使うと、口に入れたとき鼻を抜ける上品な香りに感動すると思います!
個人的には「カラメル色素が入っていない」点も、嬉しいポイントです。
3.台湾のごま油『福寿特級純芝麻油』
厳選された「黒ごま」から、伝統の技法で作られたごま油です。
単体でなめると少し苦味を感じますが、それが食材と組み合わさると不思議なくらいコクに変わります。
味がとても濃くパンチがあるので、生で使うより加熱調理向き。
中華料理はごま油をよく使うので、質のいいものをストックしておきたいです。
油ひとつで、味も香りも段違いになりますよ!
「鎮江香醋の酢豚」レシピの材料(2名分)
⏳調理時間:50分
【材料】
■酢豚
豚肩ロースブロック肉 | 350gくらい |
下味用:塩・こしょう | 少々 |
下味用:溶き卵 | 1個 |
下味用:紹興酒 | 大さじ1 |
下味用:ごま油 | 小さじ1 |
片栗粉 | 適量 |
■特製ダレ
鎮江香醋 | 大さじ2 |
しょうゆ | 大さじ1と1/2 |
ハチミツ | 大さじ1と1/2 |
紹興酒 | 大さじ1 |
■つけ合わせ
レンコン | 50g |
ねぎのせん切り(白髪ねぎ) | お好みで |
「鎮江香醋の酢豚」レシピ・作り方
【つけ合わせを準備する】
- レンコンをスライサーで薄くスライスし、5〜10分ほど水に浸しておく。
時間がたったらザルにあげ、ペーパータオルなどでしっかり水気をきっておく。
- ねぎをせん切りにし、5〜10分ほど水に浸しておく。
時間がたったらザルにあげて水気をきっておく。
*外側の白い部分を繊維に沿って切ります。こうすることで、辛味より甘味が際立ちます。
【酢豚の準備する】
- バットに、下味用の溶き卵・紹興酒・ごま油を合わせて混ぜておく。
- 豚肩ロースのブロック肉を2cmくらいの厚さに切り、肉の両面に薄く格子状の切れ目をいれる。
- 4の肉を、食べやすい大きさに切る。
- 5の肉を塩・こしょうして、3で用意したバットに移し、下味をもみ込んでおく。
【つけ合わせを仕上げる】
- 揚げ油を160度くらいに熱し、1のよく水気をきったレンコンを低温でゆっくり揚げる。
レンコンがほんのり色づいてきたら、仕上げに火を強めてパリッと揚げ、油をきる。
*薄くスライスしているので、色づいてきたらあっという間に揚がります。焦がさないように気を付けてください。
【豚肉を揚げる】
- 揚げ油を170度くらいに熱し、6の下味をつけた豚肉に片栗粉をまぶして、色よく揚げる。
- 8の豚肉を網にあげ、余分な油をきっておく。
【鎮江香醋の酢豚を仕上げる】
- フライパンに「特製ダレ」の材料を全て入れ、混ぜながら中火で煮切る。
- いったん火を止め、9の豚肉を入れたら、再び火をつけ弱火でタレをよく絡める。
- 全体にタレが絡んだら豚肉を器に盛り、7のレンコンを散らす。
フライパンに残ったタレをまわしかけて、2のねぎをのせたら完成!
召し上がれ。
「このレシピで使った輸入食品はこちら!」
1.中国三大名酢のひとつ『鎮江香醋』
まずは、レシピの「キモ」となる鎮江香醋から。
中国「鎮江市」のブランド酢で、もち米を主原料に麦ふすまなどを加え、発酵・熟成させて作る歴史ある中国調味料です。
これだけなめたら言うてもお酢ですから、「酸っぱ!」てなります。
ですが、酸味の中に独特の味と香りを強く感じます。
これが食材と組み合わさることで、普段の料理を劇的に「香りよくコク深く」仕上げてくれるんです。
そのまま点心のつけダレなどにも利用しますが、加熱調理に使うのが特におすすめ。
加熱すると酸味がやわらぎ甘味が立ってきて、料理全体のコクが深まります!
これがあるだけで、できるレシピの幅が広がり本場の味にグッと近づきますよ。
2.台湾の紹興酒『台湾紹興酒 熟成5年』
中国料理に不可欠な調味料といえば「紹興酒」です。
本場の味と香りを再現しようとするとき、調理酒・日本酒・焼酎・ワイン、そのどれでも代用がきかないと感じます。
特にこの紹興酒は、香りがめちゃくちゃ良くておすすめ。
グラスに注ぐとフルーティな香りが漂い、まるで高価な梅酒みたいです。
これを料理に使うと、口に入れたとき鼻を抜ける上品な香りに感動すると思います!
個人的には「カラメル色素が入っていない」点も、嬉しいポイントです。
3.台湾のごま油『福寿特級純芝麻油』
厳選された「黒ごま」から、伝統の技法で作られたごま油です。
単体でなめると少し苦味を感じますが、それが食材と組み合わさると不思議なくらいコクに変わります。
味がとても濃くパンチがあるので、生で使うより加熱調理向き。
中華料理はごま油をよく使うので、質のいいものをストックしておきたいです。
油ひとつで、味も香りも段違いになりますよ!
本格中華レシピ「鎮江香醋の酢豚」を調理・実食した感想
あ〜、他にはなにもいらない。。。
心からそう思えるくらい絶品の酢豚でした。
酢豚だけでご飯3杯たいらげてしまったほど。
ひと口かじると鼻を抜けるなんとも上品でかぐわしい香り。
「高級中華料理店」を思わせるこっくりしたコク、爽やかな酸味・甘み・旨みが一体となって口に広がります。
酢を「鎮江香醋」にするだけでここまで違うとはびっくりです。
酢豚が大好きでいろいろ試してきましたが、個人的にはこれが一番だと思います。
揚げ物は普段やらないので、作る前はちょっと面倒だなと思っていましたが、
「なんのなんの」苦労を補って余りあるおいしさでした。
あと、せっかくの揚げ油なんで、おやつに新ジャガのフライドポテトを作りましたよ。
もう心残りはありません。(油を有効に使い切ってやった感。。。)
未知の酢豚に出会えることうけあいの「鎮江香醋の酢豚」。お時間のあるときにぜひ試していただけたら嬉しいです。
「鎮江香醋」を使った他のレシピ
最後に、「鎮江香醋」のおすすめの使い方です。
まず、冷凍食品でもなんでもいいので、そのまま小籠包などのタレに使ってみてください。
肉まんにもちょこっとつけると、中華レストランのようなおいしさが楽しめますよ。
のんびり料理する時間がとれるときは、
加熱することでコクが増す鎮江香醋の特性を生かした「台湾水餃子」のレシピがおすすめです。
※台湾料理レシピはこちらから▼
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